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No.20139 エリザベス二世 シルバージュビリー 戴冠25周年 スターリングシルバー ジャムスプーン
長さ 12.8cm、重さ 16g、ボール部分の最大幅 3.15cm、柄の最大幅 1.1cm、1977年 バーミンガム アセイオフィス、一万二千円

クィーン エリザベス二世の戴冠25周年 シルバージュビリーの年に作られたスターリングシルバー スプーンです。 柄元に近いボールサイド部分のダブルノッチ構造など、イングリッシュ ジャムスプーンの特徴をよく備えています。 また、ボール部分が先細な作りになっていて、品のよさを感じさせます。 柄の厚みは2ミリほどあって、厚めに出来ていると思います。

写真二番目で見えるように、柄の裏面にブリティッシュ ホールマークがどれもしっかり深く刻印されているのもよいでしょう。 ホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1977年のデートレター、そしてエリザベス二世の横顔マークでシルバー ジュビリーマークになります。

1977年は女王戴冠25周年に当たり、それを記念してこの年に作られた銀製品には、通常ホールマークのデートレターに加えてオプショナルに、このSilver Jubileeマークが刻印されているわけなのです。

もともとジャムスプーンですから、もちろん、今でもジャムスプーンとしてお使いいただけます。 1977年の作ということで、ヴィクトリアンやエドワーディアンのジャムスプーンより小振りでありますことから、アイスクリーム スプーンとしても、ちょうどいいサイズです。 ボール部分が比較的フラットで、ボール先の形状も、アイスクリームにスッと入っていく感じがあって、よろしいです。

英吉利物屋の扱い品としては比較的に近年の作になりますが、それでも四十年以上の年月が経過しております。 これまでも大切に扱われてきたようですが、こうして半世紀が経ち、一世紀が経っていくのだろうなと見ております。

彫刻のないプレーンタイプになりますが、品のよいフォルムは十分に美しく、磨きぬかれたソリッドシルバーの輝きを楽しむのも、またよいのではと思わせてくれるシルバースプーンと感じます。

お客様から、なるほどと思わせていただいたお話がありますので、ご紹介させていただきましょう。 
『先日北海道では珍しい大型台風が通過し、短時間ですが停電となってしまいました。夜、仕方がないので古い灯油ランプを持ち出し屋内の照明としたのですが、以前手配いただいたティースプーンをランプの光にかざしてみたところ、ほの暗い明るさの中、スプーンのボウル内や彫刻の輝きにしばし見とれました。銀のアンティークには点光源の古い照明が合うようです。また昔の貴族が銀器を重用したのもうなずける気がします。』

私はアンティーク ランプ ファンで、早速に試してみたのですが、シルバーにアンティークランプの灯がほんのりと映って揺れているのを見ていると、なんだか心が落ち着くものでした。

エリザベス女王が戴冠されて間もない頃、こんなことがありました。

1952年12月5日、ロンドンでは折りからの寒さの中、風が止み濃い霧がたち込み始めました。 この霧はそれから3日間ロンドンを覆うことになります。 寒さで人々が石炭ストーブをどんどん焚くものですから、霧の原因となる微粒子核が撒き散らされて、霧がどんどん深くなっていったのです。 ものすごい霧で、2〜3メートル先はおろか、伸ばした自分の指先さえはっきり見えなかったと伝えられています。 映画館や劇場でもドアの隙間から霧が入り込んで、スクリーンや舞台が見えず、キャンセルが相次ぎました。 そして濃霧による交通事故や不清浄スモッグによる呼吸器障害のために、ロンドンで四千人もの死者が出る大惨事となったのです。 

昔からロンドンと言えば、霧の街として有名でしたが、「Great Smog」は長いロンドンの歴史の中でも最悪の出来事となりました。 そしてこれを契機に数年後の1956年には清浄空気法が定められることとなったのです。 

石炭ストーブ時代の「Great Smog」のエピソードは今日では考えられない出来事ですが、現エリザベス女王が戴冠された頃に思いをいたす面白い手掛かりにはなるでしょう。


エリザベス二世 シルバージュビリー 戴冠25周年 スターリングシルバー ジャムスプーン(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

エリザベス二世 シルバージュビリー 戴冠25周年 スターリングシルバー ジャムスプーン(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

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