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アンティーク新着品 その1


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No.20129 エドワーディアン イノベーション シルバープレート ブレッドフォーク
長さ 18.0cm、重さ 42g、最大横幅 4.8cm、1910年頃の英国製、一万三千円

ヴィクトリアンからエドワーディアンの頃のイギリスは大発明時代でありましたが、その頃の時代の気分がよく伝わってくるアンティークです。

エドワーディアンの発明品で、注射器のようにして、刺したパンが押し出せる仕組みです。

写真一番目はパンをさす前の状態です。写真二番目は注射器のように柄先部分を押し込むと、スライダーが前に動いて、パンを押し出す状況が見えています。

可動部のある百年以上前のアンティークが、完品状態で今に至っているもの、レアものアンティークと言ってよいでしょう。

英国パテントオフィスのレジスター番号から1910年代の作と分かるのも、このアンティークの優れた特長になっています。

ヴィクトリア女王は若干18歳で英国王になりました、それから1901年までの64年間がヴィクトリア時代です。 彼女が国王になった時、彼女自身も、また多くの英国民も、その後のこの国の大発展を予期していなかったろうと言われています。 しかし実際にはヴィクトリア女王の治世に、英国は大いに伸長し、世界史上これまでなかった規模の大帝国となりました。

テクノロジーの面でもヴィクトリアンからエドワーディアンの頃は大発明時代で、今見ても驚くような立派な発明から、笑ってしまうような発明までいろいろあって、この時代のダイナミックさには大きな魅力があるのです。 「Victoriana」というアンティーク分野があるのも、さもありなんです。 

イギリス社会がまだ若く、世の中に活気があったためでしょう、ヴィクトリアンからエドワーディアンの頃の英国は、発明や工夫が大いに振興した時代でありました。 写真のように一工夫効いた物品がもてはやされた当時の時代状況が見えてきて、興味深いアンティークと思います。

エドワーディアン イノベーション シルバープレート ブレッドフォーク



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No.20097 ジョージ三世 スターリングシルバー オールドイングリッシュ パターン ティースプーン
長さ 13.4cm、重さ 12g、ボール部分の長さ 4.3cm、最大横幅 2.5cm、ボールの深さ 0.6cm、柄の最大幅 1.25cm、1798年 ロンドン、Samuel Godbehere & Edward Wigan作、一万一千円

このスターリングシルバー ティースプーンは、今から220年前の1798年作で、世界史で言えばフランス革命の頃にあたりますので、英吉利物屋の扱い品でもかなり古い品になります。

二世紀以上前にはティースプーンとして使われた品ですが、全長が13.4センチにボール部分の長さが4.3センチもあり、現代的な感覚からはティースプーンとしてはかなり大きいので、デザートスプーンやジャムスプーンとしてもお使いいただけるでしょう。 また、実際にお茶の席でティースプーンとして見かけると、その存在感が印象的で、裏面のブリティッシュホールマークとあわせて、珍しくて話題性のあるアンティークとなります。

写真二番目に見えるホールマークは順に、ジョージ三世の横顔でデュティーマーク、1798年のデートレター、そしてスターリングシルバーを示すライオンパサントになります。
メーカーズマークは見えませんが、もともと複数本のセットであることから、Samuel Godbehere & Edward Wiganと推定、間違いないでしょう。

二十一世紀に入り2018年ともなった今日から振り返ると、1900年代の品でもなく、1800年代の品でもない、1798年に作られているのは、やはり飛び切り古いアンティークという気がします。 そして、博物館に飾られるようなアンティークシルバーはいざ知らず、私たちが収集していけるアンティークシルバーウェアとしては、その出現頻度には1780年辺りにボーダーラインがありますので、その意味でも写真の銀スプーンの古さは一級品といえましょう。

英国の歴史は比較的安定していたことが特徴で、隣国フランスのように大きな革命や動乱を経験せずに今日に至っており、そのおかげもあってイギリスにはアンティークのシルバーが多く残っているとも言えます。 しかし、この銀のスプーンが作られた時代は、イギリスにおいてもかなり世の中が荒れて、政治が混乱した時代でした。 

一つには産業革命の影響で英国社会に大きな変化が起こりつつあって、ロンドンでは打ち壊しのような民衆暴動が頻発していたことがあり、二つには国王ジョージ三世がアメリカ植民地経営に失敗してアメリカ独立戦争を招いたことなどが混乱に拍車をかけました。 

18世紀後半にロンドンで起こったゴードン暴動では死者が五百人を超える惨事となって革命一歩手前だったようです。 さらに加えて海外からの不安定要因がイギリスを脅かし始めます。 1789年に始まったフランス革命は次第に先鋭化していって、ついに1793年には国王を処刑してしまうまでになりました。 このティースプーンが使われていた頃というのは、おっかなびっくり隣国フランスの様子を窺いながら、当時のイギリスはいつ対岸の火事が飛び火してくるか、ひやひやものでありました。 もし英国史がそのコースを少し外していたら、このスプーンを今こうして見ることもなかったかもしれない、などと思ってみたりもするのです。

それから、柄先にホールマークを刻印することをトップマーキングと言いますが、1800年前後にロンドンで作られたティースプーン等の小物シルバーウェアのトップマーキングにおいては、ロンドン レオパード ヘッドの刻印を省略することが当時流行っていました。 このティースプーンにもロンドン アセイオフィス マークがありませんが、同時期に作られたロンドン物ではよく見かける傾向なのです。 おそらくロンドン中心思考がこうした習慣を生んだと思われますが、1830年ぐらいから以降は改まりきっちり刻印されるようになっていきます。

ジョージ三世 スターリングシルバー オールドイングリッシュ パターン ティースプーン(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)ジョージ三世 スターリングシルバー オールドイングリッシュ パターン ティースプーン(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20045 シルバープレート ティーストレーナー with 木製ハンドル
長さ 17.8cm、重さ 92g、ボール部分直径 7.9cm、ボールの深さ 2.1cm、八千円

写真のティーストレーナーは比較的に近年の品と思いますが、「Where there is tea, there is hope. (お茶あるところに希望あり。)」というフレーズが、いかにも英国風と言いましょうか、そういう考え方が私も好きで気に入りました。 

「Where there is tea, there is hope. 」 口ずさんでみると、語呂のよさもいいですね。 

92グラムとけっこうな持ちはかりがありますし、ボール部分の直径は7.9センチですから、大きめで重厚感のあるティストレーナーです。 木製ハンドルはあたたかみがあって、全体にしっかり出来たよい品と思います。

お茶とイギリス人といえば、こんな経験も思い出されます。 ある朝、駅に向かって歩いていたら、駅から戻ってくる人がいて、「Security Alert で、今さっき駅は閉まってしまった。あなたも家に帰ってお茶にした方がいいだろうよ。」と言われたことがあります。 セキュリティ アラートと言うのは、警戒警報のようなもので、不審物など見つかると駅が一時的に閉鎖されることがあるのです。 当該駅は閉鎖されますが電車自体は走っているわけで、日本的な感覚ですと、次に近い駅までバスなりタクシーで行ってでも職場に向かいそうに思うのですが、そうではなくて、「お茶にしよう。」と言うのが、なんとも英国風で、軽いカルチャーショックを覚えた記憶があります。

お茶とイギリス人について、もう一つご紹介しましょう。 1946年4月に発表されたエセル・ローウェル氏の『現在の意味』という論文に、第二次大戦中のロンドンにおける空襲後の一婦人の話があります。

『爆撃の一夜が明けてから、一人の婦人が砲撃された我が家の戸口に幾度も行って、心配そうに往来をあちこち見ていた。 一人の役人が彼女に近づいて、「何か用ならしてあげましょうか。」

彼女は答えた、「ええ、どこかその辺に牛乳屋さんはいませんでしたか。うちの人が朝のお茶が好きなものですから。」

過去は敵意あり、未来は頼みがたい、が、道づれとなるべき現在は彼女とともにそこにあった。 人生は不安定であった。 しかし、…… 彼女の夫は一杯の朝の茶をほしがった。』(引用終り)

「絶対的現在(=永遠の今)」にしっかり足をつけて立つということの例え話であるようですが、「Where there is tea, there is hope. (お茶あるところに希望あり。)」のフレーズが、よりすっきり理解できるお話であるとも思います。


イギリスのティーに関するフレーズといえば、『Keep calm and have a cup of tea』というのがあります。 上記の駅閉鎖の場面でぴったりな感じです。 ただしこれには、原作があって、『Keep calm and carry on』の派生系になっています。

Keep calm and carry on』の再発見と今日の流行には、アンティークな背景があって、興味深いのですが、そんなあたり、いかにも英国風と感じます。

シルバープレート ティーストレーナー with 木製ハンドル





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