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アンティーク新着品 その1


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マザー オブ パール透かし細工 ブローチ&ペンダント一覧



10/17
本日の店主おすすめアンティーク: 毎日、これはという品を選んで載せています。


No. 20179 マルタ 騎士団(=聖ヨハネ騎士団)紋章 スターリングシルバー クロス フォブ ペンダントヘッド SOLD
縦の長さ(留め具含む) 4.8cm、横の長さ 4.1cm、重さ 13g、丸い部分の直径 2.5cm、1940年 バーミンガム、一万五千円 SOLD

以前にマルタ騎士団の方と会ってお話を伺ったことがあります。 世界史の教科書に出てきた騎士団の人が現代にもいるなんて、初めはジョークかと思いましたが、そうではないことを知りました。

元々は12世紀頃に巡礼者保護の目的でエルサレムで活動をはじめた聖ヨハネ騎士団でしたが、16世紀には地中海のロードス島に領土を持ち、その後はマルタ島に移ったことから、マルタ騎士団と名前を変えて現在まで続いているのです。 

18世紀にはナポレオンとの戦いに敗れて、領土を失っております。 面白いのは、その後も国際法上の主体として認知され、活動を続けていることです。 現在でも国際連合のオブザーバーであり、主として医療活動に従事しているとのこと。 

お会いしたのがベルギーはリールという街にある、十字軍の時代には巡礼宿であったというコンポステールというレストランでした。 
遠い昔の巡礼宿でマルタ騎士団の人と出会うとは。 
21世紀の今でも騎士団員がいるんだと驚きましたが、お話を伺って、なんだか、遠い巡礼の昔、十字軍時代にタイムスリップしたような気分になりました。

ちなみに、中世ヨーロッパの三大騎士団とは、上記の聖ヨハネ騎士団の他に、テンプル騎士団とドイツ騎士団を含めた三つを言います。 
『十字軍騎士団 (橋口 倫介著)』は、中世の騎士の暮らしぶりなど分かって興味深い本です。

マルタ 騎士団 紋章 スターリングシルバー クロス フォブ ペンダントヘッド(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20186 ヴィクトリアン or エドワーディアン フロント&バック 9カラット ローズゴールド ロケット
正方形の一辺の長さ 2.05cm、縦の長さ(留め具含む) 3.85cm、厚み 4mm、重さ 8g、ヴィクトリアン後期からエドワーディアン頃の英国製、一万七千円

表と裏に9カラットゴールドの薄板を被せた作りで、「フロント&バック 9カラットゴールド」と呼ばれる素材で出来ています。 

蓋はパチンと気持ちよく閉まって、機能面でしっかりした作りは好感が持てます。 両面ともに使い込まれた風合いが出ていますが、これはアンティークの味わいでしょう。

上部に見えるダブルスパイラルの装飾もグッドです。 両サイドにバーが渡してあるのもポイントと思います。 渦巻き模様は「Growth(成長)」や「Energy(活力)」を象徴し、ケルティックアートにおけるベーシックの一つです。

デートレター等のホールマークが無いので年代特定が難しいのですが、フロント&バック 9カラットゴールドという素材や、ロケットの構造、デザイン、そしてエングレービングの様子からみて、ヴィクトリアン後期からエドワーディアン頃の品と思います。

9カラットゴールドは金含有量が37.5%の合金ですが、金以外には銅を多く含む場合には、その色あいは赤みがかかっていて、イギリスではローズゴールドと呼ばれます。 英国にはバラの花が好きな人たちが多いので、ゴールドにおいてもローズゴールドが好まれるのでは?と思えます。 金純度の高いイエローゴールドよりも、温かみがあってVery Britishな装飾素材と思います。

もちろん大切な人の写真を入れて使ってもよいのですが、細工の繊細さという点でかなり質の高い工芸品ですので、純粋にペンダントヘッドとしても楽しめると思います。

9カラット ローズゴールドの品には、あわせるチェーン選びに難しさがありますが、9カラットゴールド ロケットをお求めいただいたお客様から、「絹紐に通して胸に着けています。」とご報告いただきました。 なるほどの使い方と思いましたので、ご紹介しておきましょう。

ヴィクトリアン or エドワーディアン フロント&バック 9カラット ローズゴールド ロケット (英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20185 英国風 ギザギザ鋸(のこぎり)付 Mappin & Webb シルバープレート ケーキナイフ
長さ 27.3cm、重さ 103g、ブレードの最大幅 2.5cm、柄の最大幅 2.4cm、柄の最大厚み1.5cm 、鋸刃の最大幅 2mm、Mappin & Webb作、一万八千円

がっちり大きくて、かなり立派なケーキナイフです。 写真三番目に見えるように、ブレード部分には「TRUSTWORTY」、「MAPPIN & WEBB」、「SHEFFIELD」、「STAINLESS」とあります。

ナイフブレードとハンドルがユニタイズド構造になっています。 つまりは、しっかり溶接されていて繋ぎ目がない、一体構造となっているもので、これもさすがはマッピン&ウェブというポイントです。 

背の部分に付いた鋸刃の最大幅は2ミリほどあって、これはもう頑丈なる大工道具といった風情でありますが、これがいかにも英国風。

ブレードの背はギザギザと鋸(のこぎり)状になっています。 ケーキをサーブするのに、なぜ鋸かとも思いますが、イギリスのケーキは表面を砂糖の塊のようなアイシングで、こてこてに固めたケーキが多く、実際のところ切り分けには鋸が必要なのです。

このアイシングたっぷりのイギリス風ケーキというのは、うーん、ちょっとなあ というお味。 日本でこんなケーキが出てきたら、誰もがきっと絶句することでしょう。 しっとりとした普通のケーキとは似ても似つかぬ、水気もなくぱさぱさしたスポンジに砂糖の塊が数ミリの厚さで塗りつけてあるケーキ?です。

ところがもっと驚くのは、イギリスの子供たちは日本やフランス風のしっとりと美味しいケーキよりも、ぱさぱさごわごわのこうしたケーキがお気に入りなことです。 うちの娘の友達が集まるパーティーで、私が手作りケーキを作ってもあまり喜ばれません。 近くのスーパーマーケットで買ってきたようなアイシングたっぷりのケーキがいいのです。

このアンティーク ケーキナイフのギザギザした鋸を見ていると、ずっと昔のヴィクトリアンやエドワーディアンのケーキもきっと凄まじいものだったのだろうと思います。 百年以上の年月をかけて、ブリティッシュ トラディショナル ケーキの伝統がイギリスの子供たちにしっかり根付いているのでしょう。

アンティークをきっかけに、その国の文化や伝統について考えてみるのは楽しいことだと思います。 英国アンティーク情報欄の「27.ホールマーク漏れと英国人気質」解説記事もついでにご覧ください。

メーカーは言わずと知れた有名工房ですが、このシルバースミスの歴史をご紹介しましょう。

マッピン関連のアンティークを扱っていると、「Mappin & Webb」とよく似た名前の「Mappin Brothers」というシルバースミスに出会うことがあります。
「Mappin Brothers」は1810年にジョセフ マッピンが創業した工房で、彼には四人の後継ぎ息子がありました。四人は上から順にフレデリック、エドワード、チャールズ、そしてジョンで、年長の者から順番に父親の見習いを勤めて成長し、1850年頃には引退した父ジョセフに代わって、四兄弟が工房を支えていました。

ところが末っ子のジョンは、工房の運営をめぐって次第に兄たちと意見が合わなくなり、ついに1859年には「Mappin Brothers」を辞めて独立し、「Mappin & Co」という銀工房を立ち上げました。 以後しばらくの間、「Mappin Brothers」と「Mappin & Co」は「元祖マッピン家」を主張しあって争うことになります。

しかし最初のうちは「Mappin Brothers」の方が勢力があったこともあり、1863年には末っ子ジョンの「Mappin & Co」は「Mappin & Webb」に改名することとなりました。 Webbというのはジョンのパートナーであったジョージ ウェブの名から来ています。

「元祖マッピン家」問題では遅れをとったジョンでしたが、兄たちよりも商売センスがあったようです。 スターリングシルバー製品以外に、シルバープレートの普及品にも力を入れ、目新しい趣向を凝らした品や新鮮なデザインの品を次々と打ち出し、しかも宣伝上手だったのです。 ヴィクトリアン後期には当時の新興階級の間でもっとも受け入れられるメーカーに成長し、それ以降のさらなる飛躍に向けて磐石な基盤が整いました。

20世紀に入ってからの「Mappin & Webb」は、「Walker & Hall」や「Goldsmiths & Silversmiths Co」といったライバルの有名メーカーを次々にその傘下に収めて大きくなり、今日に至っています。 また、「Mappin Brothers」ですが、時代の波に乗り切れなかったのか、1902年には「Mappin & Webb」に吸収されてしまっています。 ただ、その頃には三人にお兄さん達はとっくの昔に引退しており、後を継いだエドワードの息子さんも引退して、マッピン家のゆかりはいなかったようです。 そうこう考えると、ジョージアンの創業で、ヴィクトリア時代に二つに分かれたマッピンが、エドワーディアンに入ってまた一つの鞘に戻れたことはよかったのかなとも思うのです。

シルバープレートウェアについては、アンティーク情報欄にあります「10.エルキントン社のシルバープレート技術と明治新政府の岩倉使節団」の解説記事もご参考ください。

英国風 ギザギザ鋸(のこぎり)付 Mappin & Webb シルバープレート ケーキナイフ (英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20065 ヴィクトリア女王 戴冠50周年記念 ゴールデンジュビリー シリング銀貨 ペンダントヘッド
ペンダントヘッド縦の長さ(留め具を含む) 3.2cm、銀貨の直径 2.35cm、重さ 6g、厚さ 1.5mm、シリング銀貨は1887年鋳造、一万一千円

『裸の王様』、『みにくいアヒルの子』、『人魚姫』などで有名なアンデルセンの作品の中に、19世紀半ばに書かれた『シリング銀貨』というおとぎ話があります。 外国旅行に出かけた英国紳士の財布にあった一枚のシリング銀貨が、異国の地で財布からこぼれてしまい、いろいろな人たちを巡りめぐって、最後には元々の持ち主であった英国紳士のもとに戻ってくるというストーリーです。 

物語の中で、シリング銀貨に穴をあけて糸を通し「Lucky Shilling」として身に着けるという話が出てきます。 シリング銀貨は大き過ぎず、小さ過ぎず、ペンダントヘッドにちょうど良いサイズであることと、シルバーという素材は幸福に通じることから、遠いヴィクトリアンの時代よりラッキーシリングとして好まれてきた背景があるようです。 

写真のアクセサリーは、ヴィクトリア女王の戴冠50周年を記念したゴールド ジュビリー コメモレーションの「One Shilling」 銀貨をペンダントヘッドにしたものです。 シールドリバース エンブレムと、裏面にはヴィクトリア女王のポートレートが入っています。 シールドリバースのエンブレムが素敵で好きなこともあって求めました。

ヴィクトリア女王時代に好まれたシールド リバースが表側のデザインに採用されています。 描かれているのは、右上にライオンの立ち姿でライオンランパント、左下にはハープクラウンド、そして三頭のライオンは『ライオンハート(獅子心王)』の愛称で知られる12世紀の英国王リチャード一世時代からのエンブレムです。 銀貨の下部には1887年の年号が見えます。

余談ですが、リチャード一世は十年間の治世中に国内にいたのがたったの六ヶ月という王様で、海外での戦いに明け暮れた英国王でした。 戦いで名を馳せ、ライオンハートの称号を得て、その勇気と生きざまは騎士の模範とされています。 そして現代ではサッカーのイングランド代表が使うエンブレムが、まさにこのスリーライオンなのです。

クイーン ヴィクトリアが若干18歳の若さで英国王位を継承したのは1837年のことで、この年から1900年までの64年間がヴィクトリア時代にあたります。 ヴィクトリア女王は在位期間が長かったことと、その時代は英国の国力が格段に伸張した時期と重なっていた為に、イギリス史の中でも特にポピュラーな国王となりました。 アンティークの分野にあっても、この時代の物品を指すヴィクトリアーナ(Victoriana)という用語もあって、ヴィクトリア時代を専門とするコレクタターが大勢いるわけなのです。

ヴィクトリア時代のイギリスについては、「英国アンティーク情報」欄にあります「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」や「14. Still Victorian」の解説記事も合わせてご覧ください。

シリング銀貨の周りにはギザギザが付いており、これはよく見かける硬貨の特徴ですので、当たり前のように思われるかも知れません。 ギザギザがあった方が滑り難くて、失いにくいからでしょうか。 それもあるかも分かりませんが、最初にギザギザ銀貨が鋳造されたのは三百五十年ほど前の1663年のことで、それにはもっと大事な理由がありました。

銀貨の歴史を紐解くと、遠い昔には銀の重量そのもので商取引が行われた時代もありました。 しかしこれでは取引毎に重さを量ったり、銀の純度を疑ってみたりと、円滑な取引が出来ません。 そこで銀貨が発明されました。 時の為政者が銀貨の質を保証して、人々は銀の重量ではなくて、銀貨の刻印を信じて商取引をするようになりました。 

銀の重量ではなく、硬貨に刻まれた文字や数字による支払いは、商業活動を大いに伸ばしたわけですが、悪いことする人たちも出てきます。 銀貨の端から銀を少しずつ削り取って銀を盗むのです。 銀貨の重さが少し軽くなっても、表面に刻まれた価値で取引が出来ることを願いながら。 

しかしこうした泥棒行為が幅を利かせてくると、『グレシャムの法則』が働き始めます。 グレシャムは「悪貨は良貨を駆逐する。」と言いました。 綺麗で完全な銀貨と、軽くなった銀貨が手元に入ってくると、人々は綺麗な銀貨は手元に残し、軽くなった銀貨は取引に使おうとします。 こうして良貨は退蔵されて世の中から駆逐され、やがて流通する銀貨は悪貨ばかりになっていくというわけです。

銀貨のギザギザは、銀貨の周囲から少しずつ銀を削り盗る不正を予防するために、イギリスで1663年に初めて導入されたのでした。

最後に、イギリスの昔のお金についてですが、1ポンド=20シリング=240ペンスなので、「1シリング」=「12ペンス」になります。 ポンド、シリング、ペンスと三つの単位を持っていた英国の旧通貨単位はなんだかとても複雑で、十二進法が混じっているので計算するのも億劫です。
昔、サマセット・モームの「月と六ペンス」の題名を初めて見た時に、なぜ六ペンスなのかと思ったものですが、十二進法の通貨単位では、ちょうどきりがよい数字でもあるのです。
1971年になってようやく旧通貨制度が廃止され、1ポンド=100ペンスのすっきりした十進法の制度に代わって現代に至っています。 

この十二進法時代の名残が、今日の英国人の暮らしにまだ残っていることに、先日気が付きました。 娘が通ったイギリスの小学校では、掛け算の九九のことを「Times Table」と呼んで、低学年の子供たちは日本と同じように暗唱するまで練習します。 ところが日本と違うのは「一の段」から始まる九九が「九の段」で終わらないのです。 イギリスの九九は12*12まで覚えます。 日本の九九は81通りですが、英国の九九は12*12=144通りです。 今日の十進法の暮らしなら「十一の段」や「十二の段」は不要なはずですが、ずいぶん昔の名残が未だに残っていて、先生たちも「十二の段」まで教えないと落ち着かないのでしょう。 

このややこしい12進法の呪縛をイギリス人にかけたのは、一千年近く前にイングランドを征服してノルマン王朝を開いた、元々はフランス貴族のノルマンディー公ウィリアム(=ウィリアム一世)だったことが知られています。 彼がやってくる前のサクソン時代のイングランドでは、「1シリング」=「5ペンス」だったものを、この新しい征服者が「1シリング」=「12ペンス」にせよと定めたのでした。 そしてその後、お金の単位については1971年までウィリアム一世の定めが守られてきたわけで、そしてまた、今でも21世紀の子供たちが「十二の段の九九」を習っているわけなのです。

ヴィクトリア女王 ゴールデンジュビリー シリング銀貨 ペンダントヘッド


No. 20086 エドワーディアン スターリングシルバー 植物文様 ウェーブパターン & ブライトカット ティースプーン SOLD
長さ 11.0cm、重さ 13g、ボール部分の長さ 3.5cm、最大幅 2.3cm、ボールの深さ 6.5mm、柄の最大幅 1.1cm、1913年 シェフィールド、五千円(2本あります-->1本あります-->SOLD)

百年以上前に作られた銀のスプーンで、手彫りの装飾が見事な品と思います。

植物文様 ウェーブパターンの基本デザインは、深めなタッチで彫られています。 その背景に色合いが濃く見える部分は微細な彫刻で影を付けた細工です。 波模様モチーフには、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)という意味合いが象徴されており、ヴィクトリアンからエドワーディアンの頃に好まれたクリスチャンモチーフのデザインです。

柄元に向かってのブライトカットは光の反射が綺麗です。 ブライトカットは18世紀の終わり頃から、英国においてその最初の流行が始まりました。 ファセット(彫刻切面)に異なった角度をつけていくことによって、反射光が様々な方向に向かい、キラキラと光って見えることからブライトカットの呼び名があります。 この装飾的なブライトカット技術が初めて登場したのは1770年代でしたが、それは良質の鋼(はがね)が生産可能となってエングレービングツールの性能が向上したことによります。

英国でアンティークという言葉を厳密な意味で使うと、百年以上の時を経た品物を指します、そして百年もので素晴らしいアンティークはそうはないものです。 この品はもうすでに ‘アンティーク’になっている古さで、時の流れを感じさせてくれますし、ほぼ未使用と思われるコンディションの良さもポイントになっています。

エドワーディアン スターリングシルバー 植物文様 ウェーブパターン & ブライトカット ティースプーンエドワーディアン スターリングシルバー 植物文様 ウェーブパターン & ブライトカット ティースプーン


No.20184 14カラット ゴールド &ピンク コーラル ブレスレット SOLD
一周の長さ 19.5cm、珊瑚の直径 3.5mm、1978年 ロンドン アセイオフィス、二万一千円 SOLD

チェーンと留め具は14カラット ゴールドです。 留め具部分には14カラット ゴールドを示す『585』マーク、1978年のデートレター、メーカーズマークがあります。

コーラルにもいろいろな種類がありますが、このネックレスの珊瑚は、あまり赤色が強くないピンク系で、品のよさを感じます。

地中海に浮かぶサルディ二ア島へ行った時、ピンクコーラル(珊瑚)のアクセサリー見ました。 サルディ二ア コーラルは薄いピンク系が多かったのを覚えています。 サルディニアの珊瑚かなと思って見てます。

このブレスレットを眺めていたら、地中海の一日中青い空、エメラルド色の海、そして美味しい石焼ピザといった記憶がよみがえって来ました。

14カラット ゴールド &ピンク コーラル ブレスレット (英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20163 透かし細工 マザー オブ パール ブローチ
マザー オブ パールの直径 3.5cm、留め具を除く本体MOPの最大厚み 3mm弱、一万円

MOPブローチ大中小のうち中サイズになります。

手仕事で丹念に作られた繊細な透かし彫りのブローチです。 デザインのよさに加えて、マザー オブ パールの輝きに惹かれて求めました。 

星の中央あたりがもっとも厚くなっていて、ゆるやかなドーム状をしています。 透かし細工は糸鋸を引いた跡が残り、手仕事であることがルーペで見てみると分かります。 

マザー オブ パールという素材はミルクホワイトの輝きが内側からこぼれてくる感じで、光に当たると見えてくるうっすらとした虹色の輝きが綺麗です。 

マザー オブ パールの品をお買い上げいただいたお客様から、次のようなお便りをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
『白蝶貝のうっすらとした輝きがとても綺麗です。 まるで、嵐が来る前の空のようだと思いました。 上空を凄い速さで白い雲が流れていく中、時折、空全体がぱあっと明るくなる様子を髣髴とさせます。』

イギリスは一日の中でもお天気の移り変わりが激しくて、さっきまで晴れていたかと思うと、一転してにわかに雲が天を覆うことも多く、お客様からの文章にあったような光景をしばしば目にいたします。 なるほどと、マザーオブパールをとてもよく形容しているように思いました。

このタイプのマザーオブパール工芸品はベツレヘム界隈で作られた品が多いようです。
イスラエル建国に英国が深くかかわってきたことで、英国には大きなユダヤ人コミュニティーがあり、イギリスに入っている品も多いのだろうと思います。

ベツレヘムはイエス・キリストの生誕地とされます。
イギリスの小学校では、クリスマス前の学芸会で、ベツレヘムを舞台としたNativity(=キリスト降誕)の劇を、低学年の生徒たちが演じて、保護者も一緒にクリスマス前のひと時を楽しむのが定番になっています。

学年の中でもちょっと気が利いた感じの賢そうな子たちが東方の三賢人役となって、三つの贈り物を持って、ベツレヘムの星に導かれて、イエスを祝福&拝みに来るストーリーです。

三つ子の魂ではありませんが、羊飼い、飼い葉桶、ベツレヘムの星、東方の三賢人といったキーワードは子供たちにしっかり根付いていきます。

ところで、エルサレムからわずか10㎞弱の隣街ベツレヘムですが、世界史上の紛争地域として、この辺りのややこしさはピカイチです。

第一回十字軍がエルサレムを占領したのが1099年。
イスラムの英雄サラディンがエルサレムを奪還したのが1187年。
この時に様子は次のよう。
『テンプル騎士が据え付けていた金色の大十字架を、サラディンが引きずり落した。イスラム教徒は、アラーは偉大なりと叫び、キリスト教徒は悲しみの声を発した。両者の叫びで大地が揺れ動くかのようだった。』

19世紀の終り頃からシオニズム運動を経て1948年にイスラエル建国。
そして、四次にわたる中東戦争。パレスチナ問題の発生。

争いは長く引き継がれ、こじれにこじれて、今日に至っています。
ところが、最近、この紛争の地に変化の兆しが見えています。
2018年9月、トランプ大統領がイスラエルからパレスチナを独立させるぞと、初めて米国の方針を表明しました。


https://twitter.com/igirisumonya/status/1045034228197601283

Trump supports 2-state solution for the first time
He also said Israel will have to make consessions.

President Trump announced for the first time today that he supports a "two-state solution" to the Israeli-Palestinian conflict, and the founding of an independent Palestinian state.

人の歴史の中でも、特別に長く、こじれた、この紛争を解決の方向に持っていけたら、それこそ世界史上の事跡になろうかと思います。

皆にとって歴史がよい方向に動くよう期待していますし、現在進行形で大きく歴史が動く様子が見れること、ワクワクします。

透かし細工 マザー オブ パール ブローチ


No.20183 ヴィクトリアン シルバープレート ディナーテーブル 飾り串
長さ 15.3cm、重さ 36g、飾り部分の最大横幅 4.5cm、飾り部分の最大厚み 6mm、ヴィクトリアン後期の英国製、一万一千円

珍しいシルバープレート ウェアをご紹介します。

ディナーテーブルに彩りを添える飾り串で、ヴィクトリアン後期の英国製です。

しっかりした作りで、とてもゴージャスな印象のヴィクトリアン アンティークです。

シルバープレートについては、アンティーク情報欄 「10.エルキントン社のシルバープレート技術と明治新政府の岩倉使節団」の解説記事もご参考ください。

ヴィクトリアン シルバープレート ディナーテーブル 飾り串(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20182 トリニティー モチーフ ヴィクトリアン 9カラット ローズゴールド クロス
縦の長さ(留め具含まず) 3.2cm、横の長さ 2.15cm、クロス下部の最大幅 0.8cm、厚み1.5mm、William Neal作、ヴィクトリアン後期の英国製、二万二千円

厚さが1.5ミリのホロー(中空)構造をした9カラット ローズゴールド クロスで、裏面には「William Neal」のメーカーズマークと、9カラットゴールドを示す刻印があります。 

菱形をした「William Neal」のメーカーズマークから、作られたのはこのマークがアセイ登録された1889年からそれほど年月が経過していないヴィクトリアン後期と推測できます。 

写真二番目をご覧いただくと、クロスの上下に直径1ミリほどの小さな穴が見えています。 これはブリーザーホールと呼ばれるもので、ヴィクトリアンからエドワーディアン頃に作られたホロー(中空)構造のアクセサリーにおいて、しばしば見かけるものです。 現代の進んだ工作方法であれば小穴無しで済むのですが、百年ほど前のジュエリーメーキングにあっては、技術上の制約から必要とされたものでした。

ただ、興味深いことに、このブリーザーホールがあることで、かえって、写真のペンダントヘッドが作られた年代が推定できる、もう一つの手掛かりを与えてくれていると、考えられます。

ハンドエングレービングの彫刻は上方はアイビーモチーフで、下方は植物模様になっています。 19世紀後半からしばらく、ヴィクトリアンやエドワーディアンのイギリスでは、当時の自然主義的傾向にアイビーがよくマッチした為、バルコニーやガーデンファーニチャーに絡まるアイビーが大変好まれました。 アイビーは蔦がしっかりと絡まることから、Fidelity(忠実ないしは誠実)、Friendship(友情)、あるいはMarriage(結婚)を象徴するモチーフとされます。 そしていつも緑であることから、Immortality(不滅)や Eternal Life(永遠の魂)を表すクリスチャンモチーフともなっています。

トリニティー(Trinity)とは、「the Father, the Son and the Holy Spirit(父なる神、子なるイエス・キリスト、そして聖霊)」の三者が一体であるとする三位一体説のことで、クロスに見える三つのこぶが三者をあらわしているというわけです。 

オックスフォードやケンブリッジの大学に行きますと、キングスカレッジやクイーンズ カレッジなどの名前に加えて、トリニティーカレッジもおなじみです。 トリニティーという概念は、昔から重要な役割を果たして来たことがうかがい知れます。

9カラットゴールドは金含有量が37.5%の合金ですが、金以外に銅を多く含む場合には、その色あいは赤みがかかっていて、イギリスではローズゴールドとも呼ばれます。 英国にはバラの花が好きな人たちが多いので、ゴールドアクセサリーでもローズゴールドが好まれるのでは?と思えます。 金純度の高いイエローゴールドよりも、温かみがあるしイギリスっぽいので、私は9カラットのローズゴールドが好きです。

トリニティー モチーフ 9カラット ローズゴールド クロス with アイビー&植物文様 ハンドエングレービング


No. 20181 KIGU of LONDON イギリス製 マザー オブ パール コンパクト ケース
縦の長さ 6.3cm、横の長さ 6.2cm、厚み 0.8cm、重さ 80g、KIGU of LONDON作、イギリス製、一万二千円

KIGU of LONDONのマザー オブ パールが敷き詰められたコンパクトケースで、とても綺麗と思います。 マザー オブ パールの輝きに惹かれて求めました。 敷き詰められたマザー オブ パールがけっこう厚めなことから、虹色の輝きにも深みを感じます。 

それぞれのマザー オブ パール板は縦横1.35cmの正方形で、貝の層理面が異なる方向に向くよう敷き詰めることによって、美しい光の反射をもたらすように出来ています。 蓋を開けるとカバーの内蓋があって、「KIGU of LONDON」のメーカーズマークがあります。 さらに右下のポッチを押すと内蓋が開く仕組みです。

マザー オブ パールという素材はミルクホワイトの輝きが内側からこぼれてくるようで、光に当たると見えてくるうっすらとした虹色の輝きが綺麗です。 

マザー オブ パールの品をお買い上げいただいたお客様から、次のようなお便りをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
『白蝶貝のうっすらとした輝きがとても綺麗です。 まるで、嵐が来る前の空のようだと思いました。 上空を凄い速さで白い雲が流れていく中、時折、空全体がぱあっと明るくなる様子を髣髴とさせます。』

イギリスは一日の中でもお天気の移り変わりが激しくて、さっきまで晴れていたかと思うと、一転してにわかに雲が天を覆うことも多く、お客様からの文章にあったような光景をしばしば目にいたします。 なるほどと、マザーオブパールをとてもよく形容しているように思いました。

KIGU of LONDON イギリス製 マザー オブ パール コンパクト ケース(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)KIGU of LONDON イギリス製 マザー オブ パール コンパクト ケース(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20064 ハートシェイプ & 四つ葉のクローバー ライオンランパント、ハープ & スリーライオン エナメルワーク ヴィクトリアン ロケット SOLD
縦の長さ (留め具含む) 2.7cm、ハートの横幅 1.8cm、厚み 5mm弱、四つ葉の最大横幅 3.9cm、重さ 10g、ヴィクトリアン後期の英国製、 SOLD

デザインはヴィクトリアン シリング銀貨と同じものです。

描かれているのは、右上にライオンの立ち姿でライオンランパント、左下にはハープクラウンド、そして三頭のライオンは『ライオンハート(獅子心王)』の愛称で知られる12世紀の英国王リチャード一世時代からのエンブレムです。 

エナメルワークとは日本語で言うと「七宝焼き」のことで、金属にガラス質の釉薬を焼き付ける装飾技法です。 元々は古代エジプトに起源を持ちますが、奈良時代には日本にも伝来しました。 その後、七宝焼きは日本で技術的な発展を遂げ、ヴィクトリア時代の英国では、逆に日本の技術が大いに研究もされました。 このあたりの経緯は、「英国アンティーク情報」欄の「10.エルキントン社のシルバープレート技術と明治政府の岩倉使節団」後半に解説がありますので、ご参考まで。 

写真一番目でハートの左側にポッチがあって、ここに爪をかけてスライドさせていくと、写真二番目のように開いて、四つ葉のクローバーの形状になります。

四葉のクローバーは幸運をもたらすラッキーモチーフと言われますが、クローバーの葉っぱにはそれぞれ役どころがあります。 葉っぱの一枚目がHope(希望)、二枚目はFaith(信頼)、三枚目はLove(愛情)、そして四枚目がLuck(幸運)なのです。 そんなわけで四枚目の葉っぱがあるクローバーは、Luck(幸運)を持ってくると考えられるわけです。

また、そもそも英語には「live in the clover (安楽、あるいは幸せに暮らす)」という言い回しがあり、こうしたクローバーの良い意味合いが、このヴィクトリアン アンティーク ロケットには込められています。 

クローバーと幸せの繋がりについて、牧草の刈り入れをしていたファーマーの方から教えていただいたので、ご紹介しておきましょう。 牧草など植物の成長には土中の窒素分が必要ですが、クローバーは進化した植物で、大気中の窒素を直接に取り込んで養分に出来るのだそうです、そのため、クローバーのある畑は肥沃になります。 また家畜の飼料としてもクローバーの繊維質とプロテインが動物たちの成長に欠かせないのだそうです。 と言うわけで、クローバーに恵まれた農場は栄え、幸せに暮らしてゆけるということでした。


ハートシェイプ & 四つ葉のクローバー ライオンランパント、ハープ & スリーライオン エナメルワーク ヴィクトリアン ロケット(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)ハートシェイプ & 四つ葉のクローバー ライオンランパント、ハープ & スリーライオン エナメルワーク ヴィクトリアン ロケット(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)



銀のスプーンが、アイスクリームを美味しくするわけ。  そして、 ISS(=Icecream Silver Spoon)倶楽部 会員募集のお知らせです。

アイスクリームを食べるとき、味覚のみならず、銀に伝わる涼を触覚で、露点に達する冷たさを視覚で、五感を多く使えば、それだけ美味しさが増す。銀の熱伝導率の高さが大きく関与しています。

銀のスプーンが、アイスクリームを美味しくするわけ(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)銀のスプーンが、アイスクリームを美味しくするわけ(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20180 ガーネットの小花 15カラット ゴールド ヴィクトリアン ピン
長さ 5.1cm、飾り部分の最大直径 1.05cm、オリジナルケース入り、ヴィクトリアン後期の英国製、二万二千円

15カラット ゴールドで出来たヴィクトリアンのピンです。 写真三番目で見て、小花の裏面下方に15カラットゴールドを示す 15CTの刻印があります。

小花の中央にはブリリアントカットされたガーネットが入っています。

木製のオリジナルケースに入れてお送りします。
ガーネットの小花 15カラット ゴールド ヴィクトリアン ピン(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20033 ハノーベリアン パターン with ラットテール スターリングシルバー ティースプーン 一部 SOLD
長さ 9.3cm、重さ 10g、最大幅 2.1cm、柄の最大幅 0.85cm、柄の最大厚み 2mm強、1962年 バーミンガム、Turner & Simpson作、一本 三千五百円 (6本あります-->4本あります-->2本あります。)

今から半世紀以上前に作られたスターリングシルバー スプーンです。 小振りな銀でありますが、細身のフォルムから品のよさが感じられる銀製品です。 

写真一番目に見えるように、ハンドル部分の中央部は山の稜線のように、まわりから盛り上がった作りになっています。 この銀の稜線構造によって、しろがねに映る光の反射に変化がもたらされ、シンプルな銀スプーンでありながら、ほどよいアクセントとなっています。 また、手にした時の銀の厚みにもつながる作りであって、好印象な銀製品と思いました。

よく見ていくと、ブリティッシュ シルバーウェアの長い伝統に裏打ちされた銀であると分かってきて、そんなところにも、興味を惹かれる英国ティースプーンであります。

柄先が少し手前に曲がったタイプで、これがハノーベリアンパターンと呼ばれます。 写真二番目でボール裏面を見ていただくと、先が細くなったネズミの尻尾のようなデザインになっており、これはラットテールと呼ばれる構造です。 ラットテールはハノーベリアン パターンに付随して現れることが多いデザインです。

ラットテールはハノーベリアン パターンと、それより以前のドッグノーズやトレフィッド パターンで見られる構造ですが、元々は柄とボールの接合部分を補強するために採用された手法でした。 スプーンの歴史を考えてみると、棒状の柄の先にボールを取り付けたスプーンという道具は、技術レベルが低かった初期段階においては、柄とボールの接合部から壊れることが多かったのです。 

そこで考えられたのが、ラットテールという梁を付けて補強する方法でした。 そのうちに、素材の質や工作技術のレベルが向上してくると、ラットテールは実用上の必要性が薄くなってきましたが、今度は装飾的な観点から、ラットテールが採用されることも出てきました。 

さらに後の時代になると、まさにこの写真のティースプーンがそれにあたるわけですが、昔風なラットテールはノスタルジーを感じさせてくれることから、時代が移り変わっていっても、時々に選好されたものと考えられます。

なお、イギリスにおけるスプーンパターンの歴史については、英国アンティーク情報欄にあります「4. イングリッシュ スプーン パターン」の解説記事もご参考ください。

ボール部分の裏面にはブリティッシュ ホールマークが、どれもしっかり深く刻印されているのもよいでしょう。 ホールマークは順にTurner & Simpsonのメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカー、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1962年のデートレターになります。

写真の品が作られた1960年代は、英国に古きよきシルバースミスの伝統が残っていた最後の頃にあたっているように思います。

ヴィクトリアンやエドワーディアンが多い英吉利物屋の扱い品としては、比較的近年の銀になりますが、それでも半世紀を越える年月が経っております。 イギリスで古い銀製品を探していると、1960年代の品には思うように巡り会えないようです。 英国の停滞期と重なっていることが、その理由ではないかとみています。 英国シルバーの近現代史において中抜けした時期にあたっており、その意味でレアもの銀という範疇に入ろうかと思います。

これまでも大切に扱われてきたようですが、こうして半世紀が経ち、一世紀が経っていくのだろうなと見ております。 英国の伝統をよく踏まえた銀でありますが、そうでなくとも品のよいフォルムは十分に美しく、磨きぬかれたソリッドシルバーの輝きを楽しむのも、またよいのではと思わせてくれるシルバースプーンです。

お客様から、なるほどと思わせていただいた銀スプーンのお話がありますので、ご紹介させていただきましょう。 
『先日北海道では珍しい大型台風が通過し、短時間ですが停電となってしまいました。 夜、仕方がないので古い灯油ランプを持ち出し屋内の照明としたのですが、以前手配いただいたティースプーンをランプの光にかざしてみたところ、ほの暗い明るさの中、スプーンのボウル内や彫刻の輝きにしばし見とれました。 銀のアンティークには点光源の古い照明が合うようです。 また昔の貴族が銀器を重用したのもうなずける気がします。』

私はアンティーク ランプ ファンで、早速に試してみたのですが、シルバーにアンティークランプの灯がほんのりと映って揺れているのを見ていると、なんだか心が落ち着くものでした。

もう一つ、銀のスプーンをお求めいただいたお客様からのご感想です。

『さて、実際に手に取ってみると、なかなか素敵な物です。銀だから価値があるというより、これだけの年月を経て、なおちょっとしたお手入れをするだけで、作られた当時とほとんど同じ状態で使い続けられるという点の価値はすごいと思います。まとめ買いした安いスプーンがいつの間にかどこかにいってしまったり、曲がったりすり減って黒くなり、何回も買い直していることを考えると、世代を超えて使われる銀器は節約の象徴のような気もしてきます。』

銀をお手入れしながら使っていくことの意味について、まさにわが意を得たりというコメントでありましたので、ご紹介させていただきました。

ハノーベリアン パターン with ラットテール スターリングシルバー ティースプーン



No.20163 透かし細工 マザー オブ パール ブローチ 説明を追加しました。
マザー オブ パールの直径 3.5cm、留め具を除く本体MOPの最大厚み 3mm弱、一万円

MOPブローチ大中小のうち中サイズになります。

手仕事で丹念に作られた繊細な透かし彫りのブローチです。 デザインのよさに加えて、マザー オブ パールの輝きに惹かれて求めました。 

星の中央あたりがもっとも厚くなっていて、ゆるやかなドーム状をしています。 透かし細工は糸鋸を引いた跡が残り、手仕事であることがルーペで見てみると分かります。 

マザー オブ パールという素材はミルクホワイトの輝きが内側からこぼれてくる感じで、光に当たると見えてくるうっすらとした虹色の輝きが綺麗です。 

マザー オブ パールの品をお買い上げいただいたお客様から、次のようなお便りをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
『白蝶貝のうっすらとした輝きがとても綺麗です。 まるで、嵐が来る前の空のようだと思いました。 上空を凄い速さで白い雲が流れていく中、時折、空全体がぱあっと明るくなる様子を髣髴とさせます。』

イギリスは一日の中でもお天気の移り変わりが激しくて、さっきまで晴れていたかと思うと、一転してにわかに雲が天を覆うことも多く、お客様からの文章にあったような光景をしばしば目にいたします。 なるほどと、マザーオブパールをとてもよく形容しているように思いました。

このタイプのマザーオブパール工芸品はベツレヘム界隈で作られた品が多いようです。
イスラエル建国に英国が深くかかわってきたことで、英国には大きなユダヤ人コミュニティーがあり、イギリスに入っている品も多いのだろうと思います。

エルサレムからわずか10㎞弱の隣街ベツレヘムですが、世界史上の紛争地域として、この辺りのややこしさはピカイチです。

第一回十字軍がエルサレムを占領したのが1099年。
イスラムの英雄サラディンがエルサレムを奪還したのが1187年。
この時に様子は次のよう。
『テンプル騎士が据え付けていた金色の大十字架を、サラディンが引きずり落した。イスラム教徒は、アラーは偉大なりと叫び、キリスト教徒は悲しみの声を発した。両者の叫びで大地が揺れ動くかのようだった。』

残念ながら、昔と変わらぬ争いが引き継がれ、今に至ってきました。
ところが、2018年9月にトランプ大統領がイスラエルからパレスチナを独立させるぞと、初めて表明しました。

https://twitter.com/igirisumonya/status/1045034228197601283
Trump supports 2-state solution for the first time
He also said Israel will have to make consessions.

President Trump announced for the first time today that he supports a "two-state solution" to the Israeli-Palestinian conflict, and the founding of an independent Palestinian state.

歴史がよい方向に動くよう期待しています。

透かし細工 マザー オブ パール ブローチ


No. 20179 マルタ 騎士団(=聖ヨハネ騎士団)紋章 スターリングシルバー クロス フォブ ペンダントヘッド
縦の長さ(留め具含む) 4.8cm、横の長さ 4.1cm、重さ 13g、丸い部分の直径 2.5cm、1940年 バーミンガム、一万五千円

よく見ると、中央のマルティーズ クロスの上には四頭のライオンが歩いています。 四方向の小花は可愛らしいアクセントです。 中ほどの丸い部分はドームのようにふくらんでいて銀が厚くなっていき、中央の最大厚みは3.5mmとなっています。 このドーム状に厚みを帯びた部分も、中まで銀が稠密なソリッドシルバーであることから、手にしてみると、しっかりした銀の質感が心地よい出来栄えに仕上がっていると感じます。

ロンドンに本部があったThe St.John Ambulance Associationの品ですが、1940年の銀製というと、Air Raid Precautions 銀製バッチと同様な背景を持っているものと考えられます。

裏面にブリティッシュ ホールマークがしっかり深く刻印されているのもよいでしょう。 ホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1940年のデートレターになります。

ホールマークの上には、「Registered at St Johns Gate London」と刻印されています。 
「St Johns Gate」は、今でもロンドンの中心街に残っているアンティークは建物で、The St.John Ambulance Associationの本部があった場所になります。 

今ではThe Museum of the Order of St Johnとして、ミュージアムになっているので、出かけてみれば、写真の品の歴史的背景をより詳しく知ることも可能です。 ちなみに最寄り駅はロンドン地下鉄サークルラインのファーリンドンとバービカンになります、ロンドン観光の際には立ち寄りやすい場所だと思います。

中央に見えるクロスをご覧いただくと、中心から四隅までが等距離で、放射状のデザイン、そしてクロス四隅の先端部が「V」字形をしており、これがマルティーズ クロスのメルクマールとなります。

このマルティーズ クロスの上には四頭のライオンが歩いていますが、このあたりはイギリス人のライオン好きが出ているなあと興味深く見ました。

イギリスで人気のある強い動物といえば、まずはライオンが挙げられます。 イギリスの数多いパブの中にあって、もっとも多い名前が「Red Lion」で、英国人のライオン好きを示しています。 この国には約六万弱のパブがありますが、そのうちで一番多いパブの名前は「Red Lion」で、六百軒のレッドライオンがあると言われます。 英国中のパブのうちほぼ百軒に一軒はレッドライオンという計算です。

歴史的に見ても、三頭のライオンは『ライオンハート(獅子心王)』の愛称で知られる12世紀の英国王リチャード一世時代からのエンブレムです。 リチャード一世は十年間の治世中に国内にいたのがたったの六ヶ月という王様で、海外での戦いに明け暮れた英国王でした。 戦いで名を馳せ、ライオンハートの称号を得て、その勇気と生きざまは騎士の模範とされています。 

そして現代ではサッカーのイングランド代表が使うエンブレムが、まさにこのスリーライオンなのです。 そんなわけで、サッカーのイングランド代表のことを 『11頭のライオン』と呼ぶのも一般です。

さらに言えば、スターリングシルバーの銀純度を保証するブリティッシュ ホールマークも横歩きライオンの刻印で、ライオンパサントと呼ばれます。 こうしてみると、イギリスにおいては大事なものはみなライオンといっても言い過ぎではないように思います。

マルティーズ クロスとは、十字軍遠征時代に作られたマルタ騎士団の紋章です。 

以前にマルタ騎士団の方と会ってお話を伺ったことがあります。 世界史の教科書に出てきた騎士団の人が現代にもいるなんて、初めはジョークかと思いましたが、そうではないことを知りました。

元々は12世紀頃に巡礼者保護の目的でエルサレムで活動をはじめた聖ヨハネ騎士団でしたが、16世紀には地中海のロードス島に領土を持ち、その後はマルタ島に移ったことから、マルタ騎士団と名前を変えて現在まで続いているのです。 

18世紀にはナポレオンとの戦いに敗れて、領土を失っております。 面白いのは、その後も国際法上の主体として認知され、活動を続けていることです。 現在でも国際連合のオブザーバーであり、主として医療活動に従事しているとのこと。 

お会いしたのがベルギーはリールという街にある、十字軍の時代には巡礼宿であったというコンポステールというレストランでした。 
遠い昔の巡礼宿でマルタ騎士団の人と出会うとは。 
21世紀の今でも騎士団員がいるんだと驚きましたが、お話を伺って、なんだか、遠い巡礼の昔、十字軍時代にタイムスリップしたような気分になりました。

ちなみに、中世ヨーロッパの三大騎士団とは、上記の聖ヨハネ騎士団の他に、テンプル騎士団とドイツ騎士団を含めた三つを言います。 
『十字軍騎士団 (橋口 倫介著)』は、中世の騎士の暮らしぶりなど分かって興味深い本です。

マルタ 騎士団 紋章 スターリングシルバー クロス フォブ ペンダントヘッド(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20178 シルバープレート MADE IN ENGLAND ケース
縦の長さ 9.5cm、横の長さ 8.5cm、最大厚み 1.15cm、重さ 134g、英国製、一万二千円

もともとはシガレットを入れたシルバープレートのケースです。 作られたのは1930年代あたりと思います。 

全体の構造は、ゆったりとカーブしており、これがいい感じです。 

写真三番目のように蓋を開けると、右下のエッジ部分に、MADE IN ENGLANDの刻印があります。 

もう一つ刻印がありますが、EPNSとメーカーズマークです。 EPNSとは、Electro-Plated Nickel Silverを意味しています。

現代的な使い途として、名刺入れに使う方がいらっしゃいます。 小さめサイズのケースが多い中にあって、やや大きめで、サイズ的にちょうどいいと思います。

シルバープレート MADE IN ENGLAND ケース(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)シルバープレート MADE IN ENGLAND ケース(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)シルバープレート MADE IN ENGLAND ケース(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20177 Good Luck ホースシュー ペンダントヘッド & 方位磁針
ホースシューの横幅 2.0cm、縦 2.25 cm、最大厚み 5mm、留め具円環は銀製、一万二千円

鉄製ホースシューに銀円環が付いてます。ホースシューには磁力があって、二つのアームの先がS極とN極になっています。例えば、シャープペンの芯先で釣り合いを保ってやると、北の方角を示しくれます。Good Luck ホースシューのペンダントヘッドであると同時に、方位磁針としても働いてくれる優れものです。

今は北を指すアームに青いシールが貼ってあります。目印が必要な方は、ペンキ等でマークを付けてください。

お客様から教えていただいた、いいお話がありましたので、ご紹介させていただきます。
『米映画「依頼人(THE CLIENT)」の放送を見たためです。少年がポケットにあった1ドルで女弁護士を雇う話です。それが映画の中で、女性弁護士が「あなたが幸せの道を間違えないように」(こんな感じのセリフでした)と、少年に祖母からもらったというコンパスネックレスをかけてあげるシーンがあったのです。このコンパスネックレス自体は、シルバーの三角形(△)の真ん中に小さいコンパスが付いているだけという地味なデザインだったのですが、昔からそういう意味でコンパスネックレスがあるのかと思ったら、ちょっと気になってしまいました。』

ホースシューはイギリスではグッドラックの意味があって人々に好まれます。 縁起のよさが好まれ、パブの看板に蹄鉄三つが描かれて、写真四番目のような「Three Horseshoes」なんていう名前のパブもありますので、「ホースシュー=幸運」の図式はイギリス人の暮らしに深く根ざしていることが分かります。

シャーロック・ホームズの『白銀号事件』を読んでいましたら、ホームズの「I think that I shall put this horseshoe into my pocket for luck.(このホースシューは幸運があるように、私が貰っておきましょう。)」という台詞に出会いました。 この探偵小説は1892年12月に発表されていますので、少なくともヴィクトリアンの頃には、「ホースシュー=グッドラック(幸運)」の連想があったことが分かります。 シャーロック・ホームズ シリーズには、アンティークなヴィクトリアンの暮らし向きが読み取れる場面が豊富なので、注意して読むと面白いようです。

それでは、なぜホースシューが好まれるようになったのか。 ヴィクトリア時代に書かれた 『The Horse Shoe, The True Legend of St. Dunstan and The Devil』 という書物には、ホースシューにまつわる伝説が書かれています。 その概要をご紹介してみましょう。

後にカンタベリー大司教になったセント・ダンスタンは、ハープを弾くのが上手で鍛冶屋の仕事もこなす器用な人でした。 ダンスタンが夜にハープを奏でていると、デビルがやって来て邪魔をするようになりました。 デビルの悪戯に困ったダンスタンは一計を案じて、蹄鉄を取替えに来たデビルの蹄足にホースシューの留め釘を深く打ち込んだのでした。 

痛がるデビルにダンスタンはこう言います。 「これからは礼拝の邪魔をしないこと、音楽を奏でる邪魔をしないこと、そしてホースシューを掲げた家には寄り付かないこと。 これを守るなら直して進ぜよう。」 デビルはダンスタンと契約をかわし、以降はホースシューが魔除けの役割を果たすようになり、さらには Good Luck をもたらすお守りとされるようになったのでした。

Good Luck ホースシュー ペンダントヘッド & 方位磁針(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)Good Luck ホースシュー ペンダントヘッド & 方位磁針(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)Good Luck ホースシュー ペンダントヘッド & 方位磁針(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)





No. 20176 MADE IN ENGLAND スターリングシルバー コンパクト ケース
縦の長さ 6.3cm、最大横幅 6.9cm、最大厚み 0.8cm、重さ 80g、英国製、二万六千円

ケースの表面にキズがほとんどないので、あまり使われることなく、現在に至っている品のように思います。 

小振りなわりには、手にしてみると、銀の重さがずっしりしていて、いい感じです。 留め具のポッチ部分にスターリングシルバーを示すライオンパサントの刻印があります。 

蓋を開けると、鏡の上側に「MADE IN ENGLAND」の刻印が見えます。 

英国銀を示すライオンパサント刻印は、ライオンが歩く様子を描いた図柄になっています。 英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになり、重要な刻印です。 このライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 

横歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から500年ほど前の1544年のことになります。 これは当時のチューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。 日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。 

銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。 そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

歴史や伝統に格別なこだわりを持つイギリス人は、ライオンパサント(=横歩きライオンの刻印)にも特別な愛着があって、五百年の長きにわたって、この刻印を使い続けて今日に到っております。

MADE IN ENGLAND スターリングシルバー コンパクト ケース(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)MADE IN ENGLAND スターリングシルバー コンパクト ケース(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)




No.20173 オパール & ホワイト サファイア スターリングシルバー ゴールドギルト リング with ブリティッシュ シルバー ホールマーク SOLD
リング内径 1.75cm、オパール直径 3.5mm、ホワイト サファイア直径 1.5mm、1990年 バーミンガム、一万五千円 SOLD

オパール & ホワイト サファイア スターリングシルバー ゴールドギルト リング with ブリティッシュ シルバー ホールマーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)オパール & ホワイト サファイア スターリングシルバー ゴールドギルト リング with ブリティッシュ シルバー ホールマーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20157 花 デザイン マザー オブ パール ペンダントヘッド with ピアストワーク
マザー オブ パールの直径 3.5cm、最大厚み 3.5mm、一万二千円

花のデザインのよさに加えて、マザー オブ パールの輝きに惹かれて求めました。 手仕事で丹念に作られた繊細な透かし彫りのペンダントヘッドです。

お花の中央あたりがもっとも厚くなっていて、3.5mmの厚さになります。 透かし細工は糸鋸を引いた跡が残り、手仕事であることがルーペで見てみると分かります。 ご希望あれば、ペンダントヘッドに合うシルバーチェーンをお探しすることも可能と思います。

マザー オブ パールという素材はミルクホワイトの輝きが内側からこぼれてくる感じで、光に当たると見えてくるうっすらとした虹色の輝きが綺麗です。 

マザー オブ パールの品をお買い上げいただいたお客様から、次のようなお便りをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
『白蝶貝のうっすらとした輝きがとても綺麗です。 まるで、嵐が来る前の空のようだと思いました。 上空を凄い速さで白い雲が流れていく中、時折、空全体がぱあっと明るくなる様子を髣髴とさせます。』

イギリスは一日の中でもお天気の移り変わりが激しくて、さっきまで晴れていたかと思うと、一転してにわかに雲が天を覆うことも多く、お客様からの文章にあったような光景をしばしば目にいたします。 なるほどと、マザーオブパールをとてもよく形容しているように思いました。

花 デザイン マザー オブ パール ペンダントヘッド with ピアストワーク


No.20156 星 デザイン マザー オブ パール ペンダントヘッド with ピアストワークSOLD
マザー オブ パールの直径 3.5cm、最大厚み 4mm、一万円 SOLD

星 デザイン マザー オブ パール ペンダントヘッド with ピアストワーク


No.20172 スウェーデン フィッシュ メタルワーク ペンダントヘッド
長さ(留め具の円環含む)3.8cm、重さ 7g、最大横幅 2.65cm、厚み 2.5mm、スウェーデン製、一万一千円

素材はシルバーでないと思いますが、見た感じは、渋いメタルで、いぶし銀のような風合いがグッドです。 フィッシュの可愛らしさと、透かし細工に見られる芸術性の高さに、素材の如何を越えて、なんだか惹かれました。 写真二番目に見えるように、サイドの厚みがけっこうありますので、透かしといえども重厚感があって、そんなあたりも私好みでした。

英吉利物屋では銀を扱うことが多いですが、写真の品のように、眺めていて、どこか惹かれるなあと、感じられる金属ものは好きなので、銀の仕入れの際に、たまたま見つかって、それが良い品であれば、集めるようにしています。

初めに見つけて、手にしたときには、どうも英国風ではないような気がして、ためつすがめつ、眺めておりましたら、写真三番目に見える、下部の右隅に小さな文字が刻まれているようです。 ちょっと見たところ、分からない程度の小さな文字列ですが、アンティーク ハント用のルーペで詳しく見てみると、それは『SWEDEN』という文字刻印と判明しました。

やはりイギリスものではなくて、北欧のスウェーデンから、はるばるロンドンまで流れてきた品であったのです。 小さな刻印で、よほど注意深くしていないと、見落としがちな手掛かりです。 ただ、こういう手掛かりを残してくれた、この品の作者には感謝したいと思います。 

ひとつ思い出すのは、似たような手掛かりを持つ次の品です。 小さな文字列で都市名が示されていて、品物の出自が分かるところが同じです。
黄道十二宮 しし座 LEO スターリングシルバー ペンダントヘッド with 「LONDON」

スウェーデンの魚 メタルワーク ペンダントヘッド


No. 20171 狩猟犬 コークスクリュー
スクリューの先から前足までの長さ 8.0cm、重さ 35g、最大厚み 1.1cm、1930年代の英国製、一万一千円

ブラスで出来た犬のワイン栓抜きで、狩猟用のワンちゃんに見えます。 1930年代の英国で犬のコークスクリューが流行ったと聞きました。 イギリスには犬の好きな方が多いので、昔からこういったデザインは需要があったろうと思います。

それから、このコークスクリューはしっかり出来ており好感が持てます。 犬の本体部分は稠密なブラスなので、持ちはかりがあって重厚な感じ、グリップが効いてしっかり手になじみます。 らせん状の尻尾も取り付けがとても頑丈です。 

ブラスという素材はパブのカウンターとか、マナーハウスのドアノブなど英国の昔ものには欠かせない素材で、磨き上げられたブラスの光沢は落ち着きと品があって、英国風を感じさせます。 

ブラスのお手入れについては、ブラス専用の磨き液がありますので、ご紹介しておきましょう。 私はReckitt & Colman社のBrassoという磨き液を使っています。 スペイン製ですが、なぜか缶の表には英国王室御用達のQE2マークがあります。 イギリス人はブラス好きで、昔から英国風には欠かせない素材であったことが関係あるのかも知れません。 

それから日本でも簡単に手に入るお手入れ用品として、日本磨料工業製の『ピカール』という品もあります。 使い比べてみて、ピカールはブラス(真鍮)以外にもあらゆる金属に使えるのみならず、プラスチック、象牙、管楽器等のお手入れに使用可能と書いてありました。 ピカールの方が用途が広くて便利かも知れません。

狩猟犬 コークスクリュー(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)





No.20170 ヴィンテージ コスチュームジュエリー ペンダントヘッド
留め具を含む全長 3.8cm、最大横幅 2.8cm、最大厚み 6mm、グリーン瑪瑙の長径 2.25cm、短径 1.25cm、重さ 8g、六千五百円

深緑の瑪瑙です。 手にしてみると、持ちはかりがしっかりした感じで好印象。

私は重厚感のある品が好きなので、気に入って求めました。

ペンダントヘッドは裏が抜けた構造ではないので、光の加減が変わっても、基本の深緑はそんなに変わりません。

ヴィンテージ コスチュームジュエリー ペンダントヘッド(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20166 ヴィンテージ コスチュームジュエリー ペンダントヘッド
留め具を含む全長 3.7cm、最大横幅 1.5cm、最大厚み 7mm、重さ 5g、六千五百円

田舎の村のアンティークフェアで見つけました。

手にしてみると、持ちはかりがしっかりした感じで好印象。

私は重厚感のある品が好きなので、気に入って求めました。

ペンダントヘッドは裏が抜けた構造なので、光の加減で、深い緑から淡い緑まで、色合いが変わって楽しめます。

ヴィンテージ コスチュームジュエリー ペンダントヘッド(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)ヴィンテージ コスチュームジュエリー ペンダントヘッド(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20165 ピアストワーク スターリングシルバー フリーメイソン フォブ with ゴールドギルト & ブリティッシュ ホールマーク SOLD
縦の長さ(留め具含まず) 4.1cm、中央の円形部直径 2.6cm、厚み 2mm弱、重さ 12g、1934年 バーミンガム アセイオフィス、一万五千円 SOLD

ちょっと珍しいアンティーク シルバーが入りましたので、ご紹介します。

このスターリングシルバー フォブは今から八十年以上前に作られたフリーメイソンのフォブで、精巧なピアストワークとゴールドギルトが美しいアンティーク銀です。 透かし細工は断面に糸鋸を引いたギザギザ跡が残る手仕事です。 星型部分や丸飾りなど微細な構造なので、仕上げるまでにはかなりの時間が費やされています。 

ピアストワーク スターリングシルバー フリーメイソン フォブ with ゴールドギルト & ブリティッシュ ホールマーク (英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)





No. 20169 ヴィクトリアン 折りたたみ式 鉄製 コークスクリュー (ワイン栓抜き)
伸ばした長さ 10.9cm、閉じた長さ 6.4cm、横幅 3.9cm、重さ 36g、ヴィクトリアン終り頃からエドワーディアン頃の英国製、八千円

伸ばしていると危ない感じもいたしますが、この品は折りたたみ式で、収納状態ならまったく安心です。 手にしてみると楽しいもので、なにはなくとも、出したり入れたりしてみたくなります。 

写真の品は鉄製のコルク栓抜きです。 かなり古いにもかかわらず、モダンな雰囲気もあって、面白いと思います。 栓抜きのスクリュー棒を両側から挟み込む二本のアームが、強力なスプリングの働きをする、なかなかのアイディア品です。 スクリュー棒とアームの接合部は凹凸の形にスティールが切ってあり、アーム両サイドから押す力が強いので、写真一番目のように閉じた状態か、写真二番目の伸ばした状態で、カチッと形状が収まる仕掛けになっています。 

コルク栓抜きは英語で言うと「Corkscrew」になりますが、この単語の響きがなんとなく好きで、実際に使えるアンティークであることにも惹かれるのです。 使えるアンティークとしてはコンパスや置時計もよいのですが、食事や会話を楽しんでいる中で、ワインの栓を抜くひと時というのは、華のある儀式のようなものであって、そんなときに使えるアンティークなコークスクリューに興味を覚えます。

英国アンティークにはアイアン アンティークという専門分野があります。 イギリスには世界初の鉄橋で、ユネスコの世界遺産にもなっているアイアンブリッジという誰もが知っている観光地があって、英国人にとってアイアン アンティークと言われてまず思い浮かぶのは、この産業革命の遺産であるアイアンブリッジであることが多いようです。 鉄の道具の歴史はかなり古いわけですが、ジョージアンの時代の中頃に始まった産業革命の影響が大きく、次のヴィクトリア時代を通じて、鉄製品が芸術的な領域にまで高められていきました。 ですからイギリスにおけるアイアン アンティークとは、この国の人たちにとって誇らしいアイアンブリッジや産業革命の延長線上にあって、ヴィクトリアンのノスタルジーを感じさせてくれるアンティーク分野であるのです。

赤錆や黒錆が混じっていますが、基本的には黒錆が勝っており、これからもお手入れしだいで、いい感じなアイアン アンティークになっていくでしょう。

ヴィクトリアンからエドワーディアン頃のブラックスミスの仕事になります。 金属細工人の中でも鍛冶屋さんをスミスあるいはブラックスミスと言いますが、主要な交通手段が馬や馬車であったヴィクトリア時代においては、ブラックスミスはとても重要な職業で、どこの村にも鍛冶屋さんがありました。 カンタベリー大司教になったセント・ダンスタンは鍛冶屋さんでもあったという話がありますが、これなどは昔の時代にあっては鍛冶屋さんの役割が重要であった証左とも言えましょう。

各方面に技術が進歩した現代ではちょっと想像がつき難い所でありますが、昔の時代にあっては鍛冶屋さんは長いあいだ社会の先端技術者であり続けました。 もっと遠い昔、ヒッタイトの時代には鍛冶屋の技術を修めれば征服者にもなれたことに思いをいたしてみるのもよいでしょう。

知り合いに先祖が鍛冶屋さんだった方があって、その方は電気関係のエンジニアですが、科学全般に造詣が深く鍛冶屋の仕事についても、いろいろ教えてもらいました。 赤錆、三酸化鉄、黒錆、五酸化鉄、鉄の焼入れ等々、錆も含めた鉄のコントロールについていろいろ習いました。 ごく簡単に言えば、赤錆は悪い錆びですが、黒錆=四酸化三鉄=トリアイアン・テトラオキサイド(triiron tetraoxide)は鉄を守るよい錆びです。 経験的に知っていたのかも知れませんが、こういう化学知識も備えもって鉄をコントロールしてきたのが、昔の鍛冶屋さんであったのです。

ヴィクトリアン 折りたたみ式 鉄製 コークスクリュー (ワイン栓抜き)(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)ヴィクトリアン 折りたたみ式 鉄製 コークスクリュー (ワイン栓抜き)(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20168 マザー オブ パール ネックレス
ネックレス一周の長さ 39.5cm、大きいマザーオブパールの長さ 2.6cm、小さいマザーオブパールの長さ 1.2cm、一万四千円

マザー オブ パールを葉っぱの形に切り出して、表面にもカービングが施してあります。 大きなマザーオブパールは2.6センチの長さに最大厚みが2mmほどあって、この素材特有のミルクホワイトの輝きが内側からこぼれてくる感じと、光に当たると見えてくるうっすらとした虹色の輝きがあいまって、全体としてゴージャスな印象のネックレスです。

マザー オブ パールの品をお買い上げいただいたお客様から、次のようなお便りをいただきましたので、ご紹介させていただきましょう。
『取手の白蝶貝のうっすらとした輝きがとても綺麗です。 まるで、嵐が来る前の空のようだと思いました。 上空を凄い速さで白い雲が流れていく中、時折、空全体がぱあっと明るくなる様子を髣髴とさせます。』

イギリスは一日の中でもお天気の移り変わりが激しくて、さっきまで晴れていたかと思うと、一転してにわかに雲が天を覆うことも多く、お客様からの文章にあったような光景をしばしば目にいたします。 なるほどと、マザーオブパールをとてもよく形容しているように思いました。

また他のお客様から、「このネックレスと同じ形のものをジャクリーン・ヴィセットがアガサ・クリスティーのオリエント急行の中でつけてます。 真白いシェル・・・マザーオブパールのようでした。」と教えていただいたことがあります。

アガサ・クリスティーの『Murder on The Orient Express』は1930年代の豪華な国際長距離列車を舞台にした小説で、その映画の時代考証がしっかりしていたとすれば、このタイプのマザーオブパール ネックレスは古くから人気があったと言えそうです。

アンティークを探求していく方法はいくつもありますが、昔の映画を見るというのは、よい方法だと感じております。 そして『名探偵ポワロ』 シリーズでは、1920年代から30年代のイギリスが描かれることが多いので、楽しんで昔の時代に親しめる、とてもよい教材であるといえましょう。

上記の『オリエント急行殺人事件』は1974年のイギリス映画で、ジャクリーン・ビセット、イングリッド・バーグマン、ショーン・コネリーなど出演者も素晴らしく、1930年代の雰囲気を感じるにはもってこいです。 私もDVDを入手して、じっくり鑑賞いたしました。 アルバート・フィニー演ずるポワロはちょっとエキセントリックな感じもしますが、これはデヴィッド・スーシェが演じる上品なポワロに見慣れてきた影響かも知れません。

ただ、この1974年の映画版は名作であることは間違いなく、デヴィッド・スーシェのテレビ版『名探偵ポワロ』シリーズで、なかなか『オリエント急行』が出来なかったのは、そう簡単には映画版を超えられそうにないので、後回しになってきた為とも言われます。

『オリエント急行殺人事件(1974年)』では、エレナ・アンドレニイ伯爵夫人役のジャクリーン・ビセットが、写真のマザー オブ パール ネックレスを身に着けているので、機会があったら見ていただきたいと思います。

マザー オブ パール ネックレス(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20167 エドワーディアン アール・ヌーボー femme-fleur モチーフ スターリングシルバー ハンドル+スティール ブレード 靴べら
長さ 17.3cm、重さ 46g、最大横幅 3.2cm、柄の最大厚み 0.9cm、1903年 ロンドン アセイオフィス or 1907年 バーミンガム アセイオフィス、一万四千円

今から百年以上前のエドワーディアンの時代に作られた靴べらです。 女性の横顔が美しいと思いました。 

ブレードとハンドルともにコンディションがよく、かなり綺麗なエドワーディアン アンティークです。

流れるような髪の女性とフラワーデザインを特徴とする femme-fleur はフレンチ アール・ヌーボーに典型的なモチーフですが、ヴィクトリアン後期からエドワーディアンの英国アンティークにも見られるデザインで、英語ではdream-maiden モチーフとも呼ばれます。

柄の付け根にはブリティッシュ シルバー ホールマークが刻印されています。 アセイオフィス マークが読み取りにくいのですが、その他のホールマークの字体から類推して、1903年のロンドンか、あるいは1907年のバーミンガムのどちらかとなります。

エドワーディアン アール・ヌーボー femme-fleur モチーフ スターリングシルバー ハンドル+スティール ブレード 靴べら(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)エドワーディアン アール・ヌーボー femme-fleur モチーフ スターリングシルバー ハンドル+スティール ブレード 靴べら(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)








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