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No. 4010 ホースシュー&四つ葉のクローバー 鉛筆ホルダー
収納状態での長さ 8.75cm、重さ 8g、ホルダーの横幅 1.1cm、厚み 0.55cm、鉛筆断面の長径と短径 9mm*4mm、一万一千二百円

素材はシルバーではありませんが、四つ葉のクローバー&ホースシューというラッキーモチーフの組み合わせは秀逸です。 1920年代あたりの英国製と思われ、古びた味わいもアンティークとしてむしろ好ましく感じられます。 鉛筆を削って薄く加工する必要がありますので、面倒と思われる方にはお勧め出来ないのですが、私はこういう仕事はけっこう得意で、あまり苦にならないというか、かえってアンティークを扱う楽しみと感じるのです。

ホースシューはイギリスではグッドラックの意味があって人々に好まれます。 縁起のよさが好まれ、パブの看板に蹄鉄三つが描かれて、写真四番目のような「Three Horseshoes」なんていう名前のパブもありますので、「ホースシュー=幸運」の図式はイギリス人の暮らしに深く根ざしていることが分かります。

ついでながら、シャーロック・ホームズの『白銀号事件』を読んでいましたら、ホームズの「I think that I shall put this horseshoe into my pocket for luck.(このホースシューは幸運があるように、私が貰っておきましょう。)」という台詞に出会いました。 この探偵小説は1892年12月に発表されていますので、少なくともヴィクトリアンの頃には、「ホースシュー=グッドラック(幸運)」の連想があったことが分かります。 シャーロック・ホームズ シリーズには、アンティークなヴィクトリアンの暮らし向きが読み取れる場面が豊富なので、注意して読むと面白いようです。

四ツ葉のクローバーはイギリスでもラッキーモチーフになりますが、そもそも英語には「live in the clover (安楽に暮らす)」という言い回しがあり、こうしたクローバーの良い意味合いがこの鉛筆ホルダーにはあります。 クローバーと安楽の繋がりについて、牧草を刈り入れしていたファーマーの方から教えていただいたことがあるので、ご紹介しておきましょう。 

牧草など植物の成長には土中の窒素分が必要ですが、クローバーは進化した植物で、大気中の窒素を直接に取り込んで養分に出来るのだそうです、そのため、クローバーのある畑は肥沃になります。 また家畜の飼料としてもクローバーの繊維質とプロテインが動物たちの成長に欠かせないのだそうです。 と言うわけで、クローバーに恵まれた農場は栄え、安楽に暮らしてゆけるということでした。

以前に同様な鉛筆ホルダーを扱ったときに、中に入れる替え鉛筆を作成してみました。 まず普通の六角鉛筆を5センチか6センチほどの長さに切ります。 カッターナイフで鉛筆の六つの各面に切り込みを入れていけば、切り離すことが出来ます。 次に上下の二面と平行に鉛筆を薄く削っていけば、ホルダーに付けられる替え鉛筆の出来上がりです。 六角鉛筆は6.5ミリほどの厚みがありますので、上下ともに1ミリ強ずつ削っていくと、ホルダーに差込可となります。 

替え鉛筆作成の作業時間は10分ほどでしたが、これでしばらくはアンティークな鉛筆ホルダーが楽しめるわけで、ちょっとした器用さがあれば、たいした作業ではありません。 








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