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No. 20175 エドワーディアン スターリングシルバー バックル with ブリティッシュ ホールマーク
横の長さ 4.65cm、最大縦長 2.85cm、重さ 10g、銀の最大厚み 3mm、1903年 バーミンガム、Levi & Salaman作、一万五千円

このシルバーバックルは、ちょうど手首に合うように、ややゆるやかに湾曲しております。そこで手首に合わせて革のストラップで留めれば、エドワーディアン アンティークの今日的な興味深い使い方と考えてます。

今から百年以上前のエドワーディアンの時代に作られたスターリングシルバーのバックルです。 フラワーレリーフが可愛らしく、かつ銀が厚めに出来ていて好感が持てます。

シルバースミスのLevi & Salamanはヴィクトリア中期の1870年にバーミンガムで創業した銀工房になります。 創業者のハリス・レヴィは、1866年に親戚を頼ってバーミンガムへ出てきましたが、持ち前の仕事熱心さで四年後には独立して事業を起こすのに成功しました。 

創業当初はギルトジュエリーのメーカーで、海外からの需要に応えることで事業を大きくしていきます。 1878年には企業買収を行って経営規模が大きくなり、1893年にはロンドン進出を果たしました。 ヴィクトリア時代のイギリスはゼロから出発した成功者を多く生み出していますが、ハリス・レヴィもその一人になります。 

1915年の英国フェアーに Levi & Salamanも出展しておりますが、その中で「兵士を救った Levi & Salaman 製の銀スプーン」というのが会場を訪れた人々の注目の的となったそうです。 ある英国兵士の胸ポケットに、もしその銀スプーンが入っていなかったら、戦場の銃弾に倒れるところだったものを、Levi & Salaman 製の銀スプーンが助けてくれたいうことで、英国王をはじめ多くの人たちの関心を集めたという記録が残っています。 

そもそも、めったに起こることではないので珍しいし、シルバーが幸運をもたらすラッキーアイテムとして好まれるお話の一つとして、当時話題になったものでしょう。

ブリティッシュ ホールマークがしっかり深く刻印された銀製品であることもポイントになっています。 写真一番目で左上に並んだ四つのホールマークは順にLevi & Salamanのメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1903年のデートレターになります。 

銀の質感が心地よく、綺麗なアンティーク シルバーなので、私はこういう品を手にしているだけでも楽しめるのですが、お客様との遣り取りで、写真のようなエドワーディアン アンティークを、現代風にアレンジして身につけることについてヒントをいただきました。 アイディア気に入りましたので、皆様にもご紹介させていただきましょう。

このシルバーバックルは、ちょうど手首に合うように、ややゆるやかに湾曲しております。 そこで手首に合わせて革のストラップで留めれば、エドワーディアン アンティークの興味深い使い方になるというわけです。

このアンティークが作られた当時の時代背景については、英国アンティーク情報欄にあります「14. Still Victorian (百年ほど前のイギリスはどんな様子であったのか?)」の解説記事もご参考まで。

英国でアンティークという言葉を厳密な意味で使うと、百年以上の時を経た品物を指します。 この銀のバックルが作られたのは1903年ですから、正式な‘アンティーク’に晴れて昇格している品ということになります。 

一言に百年といっても、やはりそれだけの時の経過は大変なことと思います。 ちなみにこの頃の歴史年表を眺めてみますと、1902年:日英同盟締結、1905年日露戦争の日本海海戦、1910年:エジソンが電球を発明とか、1912年:タイタニック号氷山に衝突して沈没とか、出てきます。

このアンティークが作られ、使われていた時代というのは、電灯もなかった時代なわけで、こうしたアンティークを手にしながら、その昔の時代に思いを馳せるのはアンティーク好きの楽しみであろうと思うのです。

エドワーディアン スターリングシルバー バックル with ブリティッシュ ホールマーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

エドワーディアン スターリングシルバー バックル with ブリティッシュ ホールマーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


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