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No. 20015 9カラット ローズゴールド & ヘマタイト ペンダントヘッド with ブリティッシュ ホールマーク SOLD
留め具を含む全長 4.0cm、最大横幅 2.05cm、ヘマタイトの長径 1.35cm、短径 0.9cm、最大厚み 3.5mm、1993年 バーミンガム、SOLD

9カラット ローズゴールドの透かしフレームに、黒い金属光沢のヘマタイトが入って、落ち着いた色合いながらも、鏡のような輝きが美しいペンダントヘッドです。 

ペンダントヘッド先端部と、反対サイドの留め具に近い辺りには、ハートシェイプが見えています。 

ハートは現代でも馴染み深いデザインですが、その歴史をたどると、英国におけるハートモチーフはジョージアンの時代に登場し、ヴィクトリア期に大流行した経緯があって現代に至っています。

また、ハートはケルティック アートにおいては、鏃(やじり)を象徴すると言われます。

写真のペンダントヘッドをよく見てみると、ハートの横にはCスクロールもありますし、複合スパイラルのようにも見えることから、ケルティック モチーフを反映している可能性が高いように感じます。 

スクロールパターン(渦模様)の中でもアルファベットの「C」の形状をしたものは、Cスクロールと呼ばれます。 

ハートの中にダブルスパイラルが入ったデザインはケルティック シェブロン スパイラルと見るのが妥当という気がしています。 

渦巻き模様は「Growth(成長)」や「Energy(活力)」を象徴し、ケルティックアートのベーシックです。 さらに、ハートの中にダブルスパイラルが入ったケルティック シェブロン スパイラルは、遠い昔のケルトの人たちにとっては「Power(力)」の象徴であり、転じて「計画、実行、そして完成」を意味するシンボルでした。 ハートの形に見えますが、実はその由来は弓矢の先に付ける鏃(やじり)であり、そこからパワーの意味合いが生まれています。

写真二番目をご覧いただくと、留め具部分にはブリティッシュ ホールマークが刻印されているのもよいでしょう。 ホールマークは順にメーカーズマーク、9カラットゴールドを示す「王冠と375」マーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、そして1993年のデートレターになります。

透かし部分フレームの厚みは1ミリ強、ヘマタイトを囲む部分のゴールドフレーム厚みは3ミリ弱、ペンダントヘッド全体の最大厚みは4ミリ弱となっています。

ヘマタイトのうちでも輝きのよい結晶は、Specular Hematite(鏡のようなヘマタイト)と呼ばれますが、このペンダントヘッドに使われているヘマタイトは、まさに黒色金属の表面を鏡のように磨き上げた色合いに見えます。

9カラットゴールドは金含有量が37.5%の合金ですが、金以外には銅を多く含む場合には、その色あいは赤みがかかっていて、イギリスではローズゴールドと呼ばれます。 英国にはバラの花が好きな人たちが多いので、ゴールドにおいてもローズゴールドが好まれるのでは?と思えます。 金純度の高いイエローゴールドよりも、温かみがあってVery Britishな装飾素材と思います。

このペンダントヘッドの色合いは、イエローゴールドではないのですが、そうは言ってもローズの赤みはさほど強くもありません。 典型的なイエローゴールド色とローズゴールド色の間を3:2に分けた時に、ローズゴールドにより近い辺りの色合いと思います。 

9カラット ゴールドは銅が多い素材ですので、お手入れすると、ゴールドの色合いが増しますが、しばらく放って置くと銅の赤みが出てくる傾向があります。 お手入れ次第で色味の違いが楽しめるのもよいでしょう。

9カラット ローズゴールド & ヘマタイト ペンダントヘッド with ブリティッシュ ホールマーク



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