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No. 15607 リーフ &ウェーブ パターン ハンドエングレービング 9カラット ロールド ローズゴールド ヴィクトリアン ロケット
直径 1.65cm、留め具の円環を含む縦長 2.5cm、最大厚み 4mm、ヴィクトリアン後期の英国製、一万三千円

彫刻のレベルがとても高く、かなり綺麗なアンティークと思います。 素材に厚みがあってかなり頑強なつくりです。 小振りなロケットですが、彫刻が素晴らしいので、ペンダントヘッドとしても美しい小品と言えるでしょう。

Rolled Goldとはベースメタルに9金や18金の薄金板を重ねた構造の素材で、ヴィクトリアン後期からエドワーディアン頃の英国で流行ったアンティークな素材です。 ロケット裏面には何か刻印されているのですが、判読が難しい状況です。 カラット数は表示がないのですが、イギリスでは一番多く見かける9カラットのロールド ローズゴールドでありましょう。 裏面にはロールドゴールドが薄くなっているところもありますが、これは年月を重ねたアンティークの味わいのうちと思います。

9カラットゴールドは金含有量が37.5%の合金ですが、金以外には銅を多く含む場合には、その色あいは赤みがかかっていて、イギリスではローズゴールドと呼ばれます。 英国にはバラの花が好きな人たちが多いので、ゴールドにおいてもローズゴールドが好まれるのでは?と思えます。 金純度の高いイエローゴールドよりも、温かみがあってVery Britishな装飾素材と思います。

ウェーブパターンは、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)を象徴するクリスチャンモチーフで、ヴィクトリアンやエドワーディアンの時代に好まれました。 葉っぱの植物文様とウェーブパターンの基本デザインは深めなタッチで彫られていますが、背景の色合いが濃いめに見えるシェード部分はとても繊細なエングレービングで、1ミリ間隔に何本もの細かさで彫刻線を引いた仕事です。 写真では解像力不足でよくご覧いただけないのが残念ですが、マグニファイイング グラスで見ていただくと百年ほど前の手仕事の繊細さに驚かれると思います。

9カラット ゴールドは、37.5%のゴールド以外はその大半が銅ですので、空気中でしばらく置きますと、銅の色味が増してきて、赤銅色が卓越してきます。 ロケットのお手入れですが、銀磨き液がありましたら、数秒でいいですので少し浸けた後に、布で拭いてください。 淡いローズゴールドの色合いがたちまちに取り戻せます。 

というわけで、このロケットは淡いローズゴールドの色合いと、赤銅の色合いと、二通りに楽しめるところも面白いと思います。 あまりお手入れせずに、赤銅色を楽しむのが好みというイギリス人が多いように思いますが、日本人的にはどうしてもお手入れしたくなるところではあります。

私はあまり日本の事情に詳しくないので、他にもあるのかも知れませんが、専用の銀磨き液は、ハガティ社製の品が東急ハンズに売っていると、本で読んだことがあります。 またインターネットを通じても購入できるとお客様から聞いたことがあります、お試しください。

リーフ &ウェーブ パターン ハンドエングレービング 9カラット ロールド ローズゴールド ヴィクトリアン ロケット





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