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No. 20320 スターリングシルバー クロス with ブリティッシュ ホールマーク
クロス本体の縦 2.9cm、留め具を含む縦長 3.8cm、横の長さ 1.85cm、1972年 バーミンガム アセイオフィス、一万一千円

裏面にはブリティッシュ ホールマークが刻印されていて、デートレターを読み取ると、この品が作られたのは今から五十年前の1972年と分かります。

クロス中央から四方に向かって、放射状のカットが施されており、光の反射が綺麗です。

写真二番目に見えるホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1972年のデートレターになります。

裏面に四つ並ぶ刻印のうち、下から二番目にあるライオンの刻印が、英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになり、重要な刻印です。 このライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 

横歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から五百年近く前の1544年のことになります。 これは当時のチューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。 日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。 

銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。 そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

歴史や伝統に格別なこだわりを持つイギリス人は、ライオンパサント(=横歩きライオンの刻印)にも特別な愛着があって、五百年の長きにわたって、この刻印を使い続けて今日に到っております。

20320銀クロスは20321銀クロスと似たところがありますが、銀の厚みはかなり違います。20320銀クロスの厚みは倍ほどあるかと思います。二つの厚みを比較して見ていただくように写真三番目に撮ってみました。また、20321はクロス中央が細身な感じで、クロス四方に向かって末広がり度合が高くて華麗な様子ですし、銀が薄めであることから、全体として華奢な印象がありますが、こちらが好みという方もあるでしょう。








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