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No. 20002 スターリングシルバー GOOD LUCK ホースシュー ペンダントヘッド SOLD
ホースシューの横の長さ 2.4cm、縦 2.3cm、最大厚み 3mm、1941年 バーミンガム、一万四千円 SOLD

この品はSOLDとなりましたが、同等品を入手すべく、心当たりをあたっております。 ご興味の方は先行してご予約を承りますので、ご連絡くださいませ。 店主

銀のホースシューにはいくつかタイプがありますが、こちらのホースシューは写真二番目に見えるように、『GOOD LUCK』のレリーフ文字付きという特徴があります。 

このスターリングシルバー ホースシュー(馬の蹄鉄)のペンダントヘッドが作られたのは今から八十年ほど前の1941年です。 銀地金の雰囲気がよく出たリアルな蹄鉄のデザインになっています。 ライオンパサントの横の長さは3ミリほどあって、大きめなホールマークが刻印されているのは、ホールマーク自体を見て楽しむという作り手の意図を反映しているのでしょう。

裏面には「GOOD LUCK」の文字をはじめとして、デザイン登録したレジスター番号と、「ENGLAND」の刻印が見えています。 裏面に見えるホールマークは順にHG&Sのメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1941年のデートレター「R」になります。 

ヴィクトリアンやエドワーディアンの作ではありませんが、それでも1941年作といえば、かなり古い品であることがお分かりいただけると思います。 

ホースシューはイギリスではグッドラックの意味があって人々に好まれます。 縁起のよさが好まれ、パブの看板に蹄鉄3つが描かれて、「Three Horseshoes」なんていう名前のパブもありますので、「ホースシュー=幸運」の連想はイギリス人の暮らしに深く根ざしていることが分かります。

ついでながら、シャーロック・ホームズの『白銀号事件』を読んでいましたら、ホームズの「I think that I shall put this horseshoe into my pocket for luck.(このホースシューは幸運があるように、私が貰っておきましょう。)」という台詞に出会いました。 この探偵小説は1892年12月に発表されていますので、少なくともヴィクトリアンの頃には、「ホースシュー=グッドラック(幸運)」の連想があったことが分かります。 シャーロック・ホームズ シリーズには、アンティークなヴィクトリアンの暮らし向きが読み取れる場面が豊富なので、注意して読むと面白いようです。

それから、蹄鉄の滑り止めはカルカン(Calkin)と呼ばれるのですが、ちょっと注意して見てみると、このホースシューのカルカンは上側に三つと下側に四つの合わせてラッキーセブンになっています。 ホースシューが本来持っている幸運の意味合いに、カルカンのラッキーセブンが掛け合わされて、ラッキーの二乗になっていることから、より効果のありそうなホースシューに作られているのです。 

それでは、なぜホースシューが好まれるようになったのか。 ヴィクトリア時代に書かれた『The Horse Shoe, The True Legend of St. Dunstan and The Devil』 という書物には、ホースシューにまつわる伝説が書かれています。 その概要をご紹介してみましょう。

後にカンタベリー大司教になったセント・ダンスタンは、ハープを弾くのが上手で鍛冶屋の仕事もこなす器用な人でした。 ダンスタンが夜にハープを奏でていると、デビルがやって来て邪魔をするようになりました。 デビルの悪戯に困ったダンスタンは一計を案じて、蹄鉄を取替えに来たデビルの蹄足にホースシューの留め釘を深く打ち込んだのでした。 

痛がるデビルにダンスタンはこう言います。 「これからは礼拝の邪魔をしないこと、音楽を奏でる邪魔をしないこと、そしてホースシューを掲げた家には寄り付かないこと。 これを守るなら直して進ぜよう。」 デビルはダンスタンと契約をかわし、以降はホースシューが魔除けの役割を果たすようになり、さらには Good Luck をもたらすお守りとされるようになったのでした。


写真二番目で見て、右から三つ目にあるライオンの刻印が、英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになり、重要な刻印です。 このライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 

横歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から500年ほど前の1544年のことになります。 これは当時のチューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。 日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。 

銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。 そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

歴史や伝統に格別なこだわりを持つイギリス人は、ライオンパサント(=横歩きライオンの刻印)にも特別な愛着があって、五百年の長きにわたって、この刻印を使い続けて今日に到っております。

スターリングシルバー GOOD LUCK ホースシュー ペンダントヘッド

スターリングシルバー GOOD LUCK ホースシュー ペンダントヘッド




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