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No.19087 ヴィクトリアン ロールド ゴールド ロケット
楕円の長径 2.5cm、短径 2.0cm、留め具円環を含む縦の長さ 3.1cm、最大厚み 5mm、ヴィクトリアン後期の英国製、

闥、りのエングレービングは、ウェーブパターンと植物模様の融合で、共にヴィクトリア期には好まれたモチーフであることから、当桙フ時代風潮をよく伝えるデザインと思います。 

波模様の基調ラインの彫刻は強めのタッチが効いていて、ファセット面(彫刻切面)が様々な方向に向くブライトカット様な彫りなので、光の反射e畉麗です。 そして、基本デザインの背景にあって、濃いめに見えるシェード部分は、1ミリ間隔に何本もの細かさで彫刻線を走らせた、ハンド エングレービングとしては限界的な仕魔ノなっています。 

そうした背景部分の繊細さはもちろんですが、基本デザインの深めな彫りも丁寧な仕魔ナ、じっくり観察していくと、彫りの跡から彫刻刀を振るった向きまでもが窺い知れ、銀金職人さんの息遣いが伝わってくるところにも惹かれる品と思います。 全体として丁寧なヴィクトリアンの手仕魔感じます。

デートレター等はありませんが、そのクォーリティーの高さから、ゥ然とヴィクトリアーナであることが分かる、そういう種類のアンティークになります。

素材のRolled Goldとはベースメタルに9金や18金の薄金板を重ねた構造の素材で、ヴィクトリアン後期からエドワーディアン頃の英国で流行ったアンティークな素材です。 カラット数は表ヲはありませんが、イギリスでは一番多く見かける9カラットのロールド ゴールドでありましょう。

装飾技法としてのブライトカットは18世紀の終わり頃から、英国においてその最初の流行が始まりました。 ファセット(彫刻切面)に異なった角度をつけていくことによって、反射光が様々な方向に向かい、キラキラと光って見えることからブライトカットの呼び名があります。 この装飾的なブライトカット技術が初めて登場したのは1770年代でしたが、それは良質の鋼(はがね)が生産可能となってエングレービングツールの性能が向上したことによります。

彫刻デザインの波模様はオーソドックスなヴィクトリアンおよびエドワーディアン アンティークの特徴です。 波模様のウェーブパターンは、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)を象徴するクリスチャンモチーフで、ヴィクトリアンやエドワーディアンの時代に好まれました。

アンティークの楽しみの一つは、現代の品では到底望めないような素晴らしい手仕魔フ品に、桙ノ出会えることだと思います。 これだけ見事な作品となりますと、工芸品としての美しさや醸し出す格調の高さがが自ずから時の経過を示していると言う意味で、なかなかに得がたいアンティークであると感じます。

クイーン ヴィクトリアが若干18歳の若さで英国王位を継承したのは1837年のことで、この年から1900年までの64年間がヴィクトリア梠繧ノあたります。 ヴィクトリア女王は在位期間が長かったことと、その時代は英国の国力が格段に伸張した時期と重なっていた為に、イギリスjの中でも特にポピュラーな国王となりました。 アンティークの分野にあっても、この時代の物品を指すヴィクトリアーナ(Victoriana)という用語もあって、ヴィクトリア梠繧専門とするコレクタターが大勢いるわけなのです。

この品が作られたヴィクトリア梠繧フ背景については、英国アンティーク情報欄にあります「14. Still Victorian」や「31. 『Punch:1873年2・2日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記魔烽イ参考ください。 

ヴィクトリアン ロールド ゴールド ロケット

ヴィクトリアン ロールド ゴールド ロケット



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