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No.18508 木製 イギリス在来種 赤リス 貯金箱
高さ 9.8cm、直径 7.3cm、1930年代頃の英国製、八千五百円

手作り感が伝わってきて、置物として見ていても、ほっとする感じの木製貯金箱です。 リスも可愛いし、気に入りました。 1930年代辺りの英国製と思います。 昔のイギリスは、リスと言えば、この赤リスであった時代が長くありました。

写真一番目に見えるように、手前側の半分には赤リスがいますが、反対側の半分は、写真二番目にあるようにプレーンな木肌のままになっています。 それから、写真二番目に見えるように、底部には三日月型の蓋がスライドして、貯金箱を開閉する仕掛けになっています。

もともとイギリスに生息していた在来種であったのが、写真の貯金箱に描かれている赤リスです。 ヴィクトリア時代の1870年代にアメリカ大陸から灰色リスが渡ってきました。 初めはヴィクトリア時代の英国人にとって、珍しくてエキゾチックなリスとして連れてこられたとか、あるいは、当時のアメリカ大陸では灰色リスが大発生していた為、貿易の貨物船に紛れ込んで、アメリカからイギリスにやってきたとも言われています。 

いったんイギリスに上陸した灰色リスは赤リスよりも格段に強かった為に、赤リスは北へ北へと追いやられて、今ではスコットランドまで追い詰められ、イングランドの地は、ほとんど灰色リスだらけになってしまいました。

イギリス固有の在来種であった赤リスには同情が集まって、イギリス人の赤リス贔屓は相当なものです。 赤リスは保護されるべき動物で、灰色リスは駆除されるべき害獣と言うのが、イギリス人の考え方と言って間違いないでしょう。 私のように海外からやって来て事情に疎いよそ者にとっては、赤リスも灰色リスも同様に可愛い小動物と思いますので、イギリスでは灰色リスに『基本的リス権』はないのだろうかと思ってしまいます。

この国に住み始めたころ、田舎の方は言うに及ばず、都会にあっても多くのリスがいて、イギリスではどこに行ってもリスが多いなあと驚きました。 リスの暮らしに興味が湧いて読んだのが、シートン動物誌 第10巻 『リスの食戦略』 (紀伊国屋書店)、六百ページにわたる大著で、全てがリスについて書かれています。 こんなに読んでリス博士になる必要もないのですが、興味のある方にはお薦めです。

英国における赤リスと灰色リスの歴史を知ると、イギリス人の一面が見えてくる、そんな背景がある 『赤リス 木製 貯金箱』であるわけです。

ちなみに、以下はイギリスの新聞であるガーディアンの記事。

http://www.theguardian.com/environment/2012/sep/05/red-grey-squirrels-cornwall

まず、見出しが、'If you want red squirrels, you have to kill greys' (赤リスを守りたいなら、灰色リスは殺すしかない。)、かなり物騒な感じです。

記事や読者のコメントを読み、リスを通じて今日のイギリスを知る、これもおもしろいです。

木製 イギリス在来種 赤リス 貯金箱





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