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No.18225 エドワーディアン スターリングシルバー フォーク with ウェーブ パターン エングレービング
長さ 17.9cm、柄の最大幅 1.4cm、柄の最大厚み 3mm、重さ 27g、1906年 シェフィールド、John Round & Son Ltd.作、一万五千五百円

繊細な手彫りの彫刻が美しいスターリングシルバーのエドワーディアン フォークです。 古い品ではありますが、あまり使われた様子がなく、きれいな銀であるところもよいでしょう。 エドワーディアンの時代にあたる二十世紀初頭の1906年に作られており、アンティークとして重要な節目の百年を越えているという古さは、やはりシルバーとして大きな魅力になろうかと思います。 

彫刻のモチーフはウェーブパターンとなっています。 波模様モチーフには、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)という意味合いが象徴されており、ヴィクトリアンからエドワーディアンの頃に好まれたクリスチャンモチーフのデザインです。

写真四番目をご覧いただくと、波模様を形作っているのは、とても微細なエングレービングで、1ミリ間隔に何本もの彫刻線を引いて影をつけていった仕事です。 また、この波模様を囲むようにして、ブライトカット様の深めな彫りが周りに飛ぶように施されており、光の反射が綺麗です。 写真では解像力不足でよくご覧いただけないのが残念ですが、マグニファイイング グラスで見ていただくと当時の限界的な職人技に驚かれると思います。 

写真三番目で柄の裏面に刻印されたブリティッシュ ホールマークは順に、シェフィールドの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1906年のデートレター、そしてJohn Round & Son Ltd.のメーカーズマークです。

ピクルス用のフォークはテーブルエチケットの変遷につれて、今ではあまり使われなくなってしまったシルバーウェアなので、品数も少なめで希少性があります。 手元に置いて眺めていても楽しめるアンティークですが、パーティーの時などにオードブルサーバーとして登場させたら面白いでしょう。 レア物アンティークは昔の時代に思いを馳せるのに貴重で、話題性があることから、シルバー愛好家にとってはコレクターアイテムとなっています。 

フォーク先端の横に突き出したアウタータインを特徴とするピクルフォークは、ヴィクトリア時代の19世紀半ばに初めて登場しました。 深さのあるピクルス瓶から酢漬けを取り出す為に長くなっているものですが、今日的には私たちの暮らしの中でアンティークを活かして使えれば、オリジナルの用途にこだわらなくてもいいかなと思っています。 

メーカーのJohn Round & Son Ltd.はシェフィールドの大きなシルバースミスで、アンティークとしても今日でもよく見かける有名メーカーの一つです。 ジョン ラウンドによって1847年シェフィールドで創業され、当初はスプーンとフォークのメーカーでした。職人技の素晴らしさとデザインの優雅さで、次第にその評価を確立して、息子のエドウィンをパートナーとして迎える頃には、銀器なら何でもこなすシェフィールドの大メーカーに成長していました。 第一次大戦を境にしてイギリスの国力が衰えていくと、多くのシルバースミスも衰退していった中で、John Round & Sonは1962年までシルバースミスとして仕事を続けていたというのも珍しい例と思います。

エドワーディアン スターリングシルバー フォーク with ウェーブ パターン エングレービング








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