英国 アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ

No. 16678 懐中時計型 ヴィクトリアン ピンチバック ロケット
直径 2.2cm、最大厚み 5.5mm、留め具を含む縦の長さ 3.2cm、ヴィクトリアン後期の英国製、九千六百円

小振りな品になりますが、デザインのよさに惹かれました。 懐中時計の留め具のような上部の円環構造は、昔っぽさが際立って、この品の魅力になっています。 見たところは懐中時計のような雰囲気ながら、パカッと開けると実はロケットというヴィクトリアン アンティークです。 

上部の円環部分やロケット縁辺部には繊細な装飾が効いていて、綺麗な細工と思います。 古いロケットにもいろいろあれど、時を経たアンティークに備わっている格調の高さというものを感じさせてくれる良い品と思います。 

ロケットの素材はピンチバックと呼ばれるアンティークな素材です。 この素材は銅と亜鉛の合金で、ゴールドの色あいをもたらすジュエリー素材として、ヴィクトリアンの英国で好まれてしばしば使われました。 元々は1720年ごろにロンドンの時計メーカーであったクリストファー ピンチバックという人が発明したことから、ピンチバックの名で呼ばれるようになったのでした。

デートレター等のホールマークが無いので年代特定が難しいのですが、ピンチバックを使っていることや、ロケット全体の構造からみて、ヴィクトリアン後期の品と思われます。

クイーン ヴィクトリアが若干18歳の若さで英国王位を継承したのは1837年のことで、この年から1900年までの64年間がヴィクトリア時代にあたります。 ヴィクトリア女王は在位期間が長かったことと、その時代は英国の国力が格段に伸張した時期と重なっていた為に、イギリス史の中でも特にポピュラーな国王となりました。 アンティークの分野にあっても、この時代の物品を指すヴィクトリアーナ(Victoriana)という用語もあって、ヴィクトリア時代を専門とするコレクタターが大勢いるわけなのです。

この品が作られたヴィクトリア時代の背景については、英国アンティーク情報欄にあります「14.Still Victorian」や「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。 

懐中時計型 ヴィクトリアン ピンチバック ロケット


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