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No. 15890 エンジェル モチーフ エドワーディアン 靴べら with スターリングシルバー ハンドル & スティールブレード
長さ 18.5cm、最大横幅 3.4cm、銀ハンドルの最大幅 1.8cm、銀ハンドルの最大厚み 1.0cm、重さ 56g、1905年 バーミンガム アセイオフィス、九千五百円

エンジェル モチーフ エドワーディアンの靴べらで、ブレード部分はスティール、ハンドルはスターリングシルバーで出来ています。 ブレード部分がゆるやかに湾曲しているのは、現代の靴べらと同様な構造です。

ブラックスミス(鍛冶屋さん)とシルバースミスの共同作業から生まれたアンティークといえましょう。

銀ハンドルにはメーカーズマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、そして1905年のデートレターがしっかり刻印されています。 また、反対サイドにもバーミンガム アセイオフィスのアンカーマークと1905年のデートレターが刻印されています。

ブレードはスティールなので錆びが出ているところもありますが、基本的には赤錆が除けておりますことから、これからもお手入れしだいで、いい感じなエドワーディアン アンティークとして保っていけるでしょう。

金属細工人の中でも鍛冶屋さんをスミスあるいはブラックスミスと言いますが、主要な交通手段が馬や馬車であったヴィクトリア時代においては、ブラックスミスはとても重要な職業で、どこの村にも鍛冶屋さんがありました。 カンタベリー大司教になったセント・ダンスタンは鍛冶屋さんでもあったという話がありますが、これなどは昔の時代にあっては鍛冶屋さんの役割が重要であった証左とも言えましょう。

各方面に技術が進歩した現代ではちょっと想像がつき難い所でありますが、昔の時代にあっては鍛冶屋さんは長いあいだ社会の先端技術者であり続けました。 もっと遠い昔、ヒッタイトの時代には鍛冶屋の技術を修めれば征服者にもなれたことに思いをいたしてみるのもよいでしょう。

知り合いに先祖が鍛冶屋さんだった方があって、その方は電気関係のエンジニアですが、科学全般に造詣が深く鍛冶屋の仕事についても、いろいろ教えてもらいました。 赤錆、三酸化鉄、黒錆、五酸化鉄、鉄の焼入れ等々、錆も含めた鉄のコントロールについていろいろ習いました。 ごく簡単に言えば、赤錆は悪い錆びですが、黒錆=四酸化三鉄=トリアイアン・テトラオキサイド(triiron tetraoxide)は鉄を守るよい錆びです。 経験的に知っていたのかも知れませんが、こういう化学知識も備えもって鉄をコントロールしてきたのが、昔の鍛冶屋さんであったのです。

エンジェル モチーフ エドワーディアン 靴べら with スターリングシルバー ハンドル & スティールブレード


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